西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

密厳院発露懺悔文

コメント欄に取り上げたので、
「密厳院発露懺悔文(みつごんいんほつろさんげのもん)」
を書いておきます。
あらためてすごい文であると思い感動しますし、
自らの罪と照らしあわせ・・・・・・・重くなります。



覚鑁さんのすごいところはそれらの罪の報いを
「代受苦」といって
全部かわって引き受けると言っているところですね・・・。

我ら懺悔す無始よりこのかた
妄想にまつわれて衆罪をつくる
身口意業常に顛倒して
誤って無量不善の業を犯す
珍財を慳悋して施を行ぜず
心に任せて放逸にして戒を持せず
しばしば忿恚を起して忍辱ならず
多く懈怠を生じて精進ならず
心意散乱して坐禅せず
実相に違背して慧を修せず
つねにかくの如くの六度の行を退して
還って流転三途の業をつくる
名を比丘に仮って伽藍を穢し
形を沙門に比して信施を受く
受くる所の戒品は忘れて持せず
学すべき律義は廃して好むことなし
諸仏の厭悪したまうところを恥じず
菩薩の苦悩するところを畏れず
遊戯笑語していたずらに時を送り
諂誑詐欺してむなしく日を過ぐ
善友にしたがわずして痴人に親しみ
善根を勤めずして悪行をいとなむ
利養を得んと欲して自徳を讃じ
名聞を欲して他愚をそしる
勝徳の者を見ては嫉妬を懐き
卑賤の人を見ては驕慢を生じ 
富饒の所を聞いては希望を起し
貧乏の類を聞いては常に厭離す
ことさらに殺し誤って殺す有情の命
あらわに取り密かに盗る他人の財
触れても触れずしても非凡行を犯す
口四意三たがいに相続し
仏を観念する時は攀縁をおこし
経を読誦する時は文句をあやまる
もし善根をなせば有相に住し
かえって輪廻生死の因となる
行住座臥知ると知らざると
犯すところのかくの如くの無量の罪
いま三宝に対して皆発露し奉る
慈悲哀愍して消除せしめたまえ
乃至法界のもろもろの衆生
三業所作のかくの如くの罪
われ皆あい代ってことごとく懺悔し奉る
更にまたその報いを受けしめたまわざれ

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