写経 その十一

六面地蔵

またまた写経に行き詰まり
ちょっと筆が止まっています。



前回「隅寺心経」の書体から現代の書体に戻したら、
新鮮感があったことから
いっそのこと「般若心経」以外のお経を写経してみようと、
ほうぼうお手本を探しました。



まず探したのが、正義のヒーローが颯爽と登場するような
かっこよさの「仏説聖不動経」です。



爾時大会     その時、大会に
有一明王     一人の明王あり
是大明王     この大明王
有大威力     大威力あり
大悲徳故     大悲の徳の故に
現青黒形     青黒の形を現じ
大定徳故     大定の徳の故に
座金剛石     金剛石に座し
智慧故     大智慧の故に
現大火焔     大火焔を現じ
執大智剣     大智の剣を執て
害貧瞋癡     貧瞋癡を害し
持三昧索     三昧の索を持して
縛難伏者     難伏の者を縛し
無相法身     無相法身
虚空同体     虚空同体なれば
無其住処     その住処なし
但住衆生     ただ衆生
心想之中     心想の中に住したもう
衆生意想     衆生の意想
各各不同     各々不同なれば
衆生意     衆生の意に随て
而作利益     利益をなし
所求円満     所求円満せしむ
爾時大会     その時大会
聞説是経     この経を説ことを聞き
皆大歓喜     皆大いに歓喜
信受奉行     信受して奉行してまつりき
仏説聖不動経

なんかデビルマン*1っぽいですけど、かっちょいいーっす。
不動明王がご本尊のお寺も多いので納経にもぴったりです。
でもお手本がないんです・・・。
今、浅草の念珠堂さんhttp://www.nenjudo.co.jp/に探してもらってます。



般若心経よりも短いお経、「(延命)十句観音経」も魅力的です。
こちらはいくつかお手本があったんですが、
カードのような小さいものばかりで、写経用紙には適してないんです。



十句観音経
観世音
南無佛 
与佛有因
与佛有縁
仏法僧縁
常楽我浄
朝念観世音
暮念観世音
念念従心
念念不離心


「観音経」として知られている
妙法蓮華経観世音菩薩普門品 第二十五」ではありません。
このお経にはサンスクリット語の原典がないことから、
お釈迦様の言葉ではない、
中国で作られたであろう「疑経」「偽経」として分類されています。
でもそもそもお釈迦様が書いたものなんてなんもないのだから、
だったらお経全部「疑経」「偽経」じゃん。
・・・と、いうツッコミは怒られるのでやめときますが、
この十句観音経は、
臨済宗中興の祖、白隠さんが延命十句観音経霊験記で有名にしました。



ぅえぇ!?
けっして短いから写すのが楽だからって
探している訳ではありませんよ・・・。
ほんとだってば・・・。
ぅえぇ!?




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*1:あ゛!!今気が付いたけどデビルマンに変身するのは不動明(ふどうあきら)だぁ!!