歩車分離式交差点

歩車分離式交差点



最近、歩車分離式交差点って増えてますけど、
どーなんですかね!?。
子供の安全を守る為だというのなら、
私はその導入は慎重にすべきだと思います。




そもそも歩車分離式っていうのは、
単純交差点でいえば、交差するA線とB線の車両通行時間と、
歩行者の横断時間の三つを完全に分離するシステムなんです。*1
これ、本来は歩行者量の多い市街地の交差点で、
車両の右左折の困難を解消することと、
横断歩道を通行する歩行者の安全が目的なようです。




でも当然この三つのそれぞれの青信号の時間を、
それぞれの通行量に応じて分配しないと渋滞が発生しますから、
結局、歩行者の横断時間は短くなっちゃうし、
待機時間も長くなっちゃう・・・。
長く待たせれたくない歩行者が、従来の交差点では青信号であった方向に、
信号を無視して横断しちゃったり、
また信号の変わり目に長く待たされることがイヤで、
無理をして横断を急いだりしちゃうと、
右左折の運転者にしてみれば、
この交差点には横断者はいないものと、
従来の交差点での注意よりも低下してるし、
スピードも徐行しないので、
かえって重大事故になりゃしないでしょーか。




それに運転者の多くは、横の信号の黄色を見て
見切り発車をするものも多いじゃないですか。
この信号が歩車分離であることを知らずにこれやっちゃうと、
歩行者が青信号の交差点内につっこんじゃう。
近所の歩車分離式交差点を眺めているとこんな感じ。
驚くほど、歩行者の信号無視も多い・・・。




それでも両者がルールをきちんと遵守すれば、
この時点ではこの交差点では事故は発生しないんです。
でももう一つの問題点は、子供に他の一般の交差点での
横断時の注意力を低下させてしまうのではないでしょーか。
歩車分離式が増加しつつあるとはいえ、
まだまだ少ないことは大人は認識してますが、
行動範囲の狭い子供にとって、
その生活の行動範囲内の代表的な交差点が分離式となった場合に、
他の交差点横断時に、右左折の車両への注意力が欠如しちゃったりして・・・。




学生の頃、好きで何度か行った伊豆諸島。
信号のない島が多く、島外で事故にあう子供が多くって、
島内には必要ではないものの、
信号を設置してその横断方法を教えているって言ってましたっけ。




全部の交差点を歩車分離式にすることは不可能なんですから、
その場しのぎに、これ、ほいほい作っちゃうのは、
ちょっと危険だと思うんですけど・・・。
どうなんでしょ!?・・・。




子供に「青信号は安全だ」なんて思わせちゃダメなんです!!。




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【蛇足】実はこの記事、息子たちが通う小学校のPTAが小学校のそばの交差点を「歩車分離式」にしてみてはどうかという案に対して出した意見書を、地名等の固有名詞を除いて加筆修正し、口語調にしたものです。

*1:斜め横断があるものをスクランブル方式という。