「国家の品格」

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

極度のへそ曲がりの私ですから、
ベストセラーなんてもんは、
ベストセラーになる前に自ら手に取ったもの以外、
ほとんど読んだことはありません。
ですからこちらも読むつもりはなかったんですけど、
この著者が、私の大好きな作家・新田次郎さんと、
藤原ていさんの、あの次男だと知って、
わけわかんない動機ですけど、これ読んでみました。




これ、講演に加筆したもんですから、
話し言葉なんですけど、こんなふうにもし、
居酒屋で語られたら、私、酒飲みながら、
「先生、まったくだよ〜。。。」って、
涙を流してしまうでしょう。
帯には「画期的日本論」ってあるけど、
画期的なんかではなく、忘れかけている日本の誇りなんです。
日本人に「論理」なんて二の次です。
「情緒と形」・・・、まったくです。
本文にもありますが、
やっぱり著者は父に「武士道」を教わっているんですね。
私も人の父。責任を強く感じますよ。




この本の題は「国家の品格」ですが、
これは日本人の一人一人が、
日本人であることに誇りを持てることにあると思います。




日本人が優秀なものであるとして傲慢になることではありません。
美しい自然を繊細な感性で感じ取り愛し、神仏に跪く心を持ち、
貧富と貴賎を別のものとして考えることのできる、
「情緒と形」を尊ぶ心を持っている日本人であるという誇りです。
これ、わかんなきゃ、禅も武士道も、いや神道も仏教もわかりません。




本文にもありましたが、
若者に「なぜ人を殺してはいけないのですか。」と問われて、
すぐに答えられない先生が多いのだそうです。




「だめなものはだめなんだ。」




「お前は、人に殺されてもいいのか。」




と、なぜ答えられないのでしょうか・・・。




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