独り暮らしと個人情報保護法

独り暮らしの社員が一名、昨日の夜から連絡が取れなくなりました。
今朝になっても連絡はつかず、結局仕事に穴を開けてしまったんですが、
無断欠勤をするようないい加減な者ではないんで、
これは何か、事件か事故に巻き込まれたのかもしれないと、
馬油をその彼の自宅に差し向けて、
私は、事務所で、彼の社員台帳を調べて連絡先を探しました。




家の電話、携帯電話は依然つながりません。
彼の入社時の「身元保証人」は転居してしまったようです。
救急車の出動記録を調べる番号に電話してみました。
するとなんと彼の住んでいるすぐそばで、
昨晩けが人を搬送した記録があるのですが、
「あなた様とその方との関係は。」
との問いに対して、
「職場の上司です。」と答えると、
「個人情報になりますので親類の方でなければ教えられません。」
と言われました・・・。
その親類がいないから電話してんじゃん!!。




一方、自宅に向かった馬油。
ここからは馬油の電話報告です。




マンションの管理人に訳を話し、
鍵を開けてもらおうとするも鍵が変えられているようで開きません。
万一、部屋の中で倒れている可能性もあります。
警察を呼び、中を調べてもらいたいと頼むも、
やはり規則、規則、規則。
親類の許可がなければダメで、
なおかつ、鍵を壊したあとに原状を回復する約束がいるそうです。
賃貸契約の保証人のお姉さんとやっと連絡がつき、
けして事件性がなければ、
原状を変えることのないように、
つまり馬油が泥棒することのないように
警察官に付き添われて(監視されて)、
鍵を壊して、中に入るも、、、




部屋にも、押入れにも、トイレにも、お風呂にも・・・
・・・不在です。
・・・でもちょっと安心。
しかしクーラー等がついたままの状態です。





事件性がないと判明すれば、
警察は民事不介入。馬油は何もいじることは許されません。
クーラーを消すことすら出来ないんです。
警察官と一緒に「原状維持」のまま鍵を閉めます。




でもここからが笑っちゃいます。
「原状維持」のまま、
新たに「原状回復」して取り替えて閉めた鍵。
警察官はそれどうするのかと思ったら、
「それではこれ、そのお姉さんに渡してください。」と、
馬油に預けて帰っちゃったそうです。





・・・・意味ないじゃん。





結局のところ、これでみつけた唯一の親類のお姉さんに、
救急車の出動記録を調べてもらうと、
なんと、事故(事件?)に遭って怪我をして、
そのショックから一時的に記憶を失って、
原因は分からずも、病院に搬送されていました。
幸い怪我は生命に関わるようなものではない、軽いものでした。
・・・ほっと、一安心っすよ。
今日はこの対応と得意先へのお詫びや代務者の選定などで、
あっという間に一日が終わってしまいました。
馬油もお疲れな。




しかし、「お役所仕事」ってやつは、ダメですねぇ。
警察と消防なんて、そもそもその歴史は一緒*1なのに、
まったくリンクしちゃいないんですよ。ダメダメです。
先生、0点つけちゃうぞ。




それにこの個人情報保護法・・・なんぼのもんですか。
法律なんて、そもそも国民を守るべきものであるはずなのに、
これではまったく本末転倒でっせ。




すべての独り暮らしの人は、
親類に家の鍵を預けておいて、
万が一の連絡先を職場や近所に教えておいたほうがいいかもしれません。




いろんなところに個人情報の開示を許可する証書を、
ばら蒔く訳にもいきませんから。(笑)




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*1:消防の業務はすべて警察の手に委ねられていましたが、明治13年(1880)に、東京府では東京警視庁から分離して、内務省直轄の消防本部、現在の東京消防庁が設立されます。