「親鸞の不在証明」

親鸞の不在証明 (ノン・ノベル)

親鸞の不在証明 (ノン・ノベル)


待ちに待った鯨統一郎さんの、
書き下ろしの新作が出ました。
いろは歌に暗号(かくしごと)―まんだら探偵空海 (ノン・ノベル)
いろは歌に暗号(かくしごと)―まんだら探偵空海 (ノン・ノベル)
に続く、陰陽師の六郎太と白拍子の静が、
歴史の推理をして大活躍するシリーズです。
毎回毎回、大胆な歴史解釈や、とんでもない仮説を立てて、
読者をびっくりさせてくれる鯨さんなんですけど、
今回もまた凄いです。




本来であればネタバレになるんで書けませんが、
この作家の作品は、結果が分かっていてもまったく影響しません。
この本の場合は、もうタイトルでも分かっちゃうんですが、
なんと、
親鸞は実在しなかった。」
浄土真宗蓮如が創った。」
なんです。
もちろん、法然門徒に、
親鸞」という名の僧はいたのであろうとはしますが、
その功績や伝説はすべて蓮如が作り上げたものなのでは。だって!!。




元亨釈書」にも「法然上人行状絵図」にも「浄土法門源流章」にも、
親鸞の名前がまったく見えないばかりか、
当時の貴族の日記にも、まったく親鸞の名はありません。
奥さんの恵信尼の文も「男勝り」なんで蓮如作なのでは。だって。




いやー。ほんと毎回いろいろよく考えますねぇ・・・。鯨さん。
これだけ書いてしまいましたが、
この小説はまた別の意味で楽しめますから、
ぜひどうぞ。




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