「代表的日本人」(岩波文庫)

代表的日本人 (岩波文庫)

代表的日本人 (岩波文庫)

学生の頃に読んで西郷隆盛が好きになった、
きっかけとなった思い出の本です。
もう一度読んでみたいと本棚を漁ったんですが、
どうしても見当たらないんで、
おそらく断絶している実家の本棚にあるんでしょう。
・・・また買っちゃいました。




110年以上も前の日清戦争中に、
キリスト教徒の内村鑑三が英語で書いた、
「日本及び日本人」が元になっています。
世界が日本を注目してる最中に刊行されました。
内村が代表的な日本人として挙げているのは下記の五人。

西郷隆盛「新日本の創設者」
上杉鷹山「封建領主」
二宮尊徳「農民聖者」
中江藤樹「村の先生」
日蓮「仏僧」

そりゃ100年以上も前に書かれたものですから、
現代からみれば、歴史的に誤っている表現もあったり、
ほぇっ、なんだかなぁ・・・みたいなところもありますが、
日本人が丁髷で二本差のただの野蛮人だと思っていた、
当時の欧米人にとっては、
新渡戸稲造の「武士道」に並び、
大きな影響を与えた書だったんだとおもいます。
現代の日本人が読んでみても、
日本人であることを誇りに思える、
勇気と元気を与えてくれる名著です。




最初にこの本を読んだ頃は(このブログの当初も)、
私、日蓮がどうも苦手だったんで、
日蓮の章は斜め読みだったんだと思います。
あんまり印象がなかったんです。
でもいろいろと仏教について学んでみて、
再びこの本を読んでみれば、
あの時代背景と、その科学的な知識では、
日蓮がああいう風に攻撃的で排他主義へと走る理由も、
ちょっと分かる気がします。




信濃町の巨大な宗教団体の言っていることはよく分かりませんが。




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