「忠臣蔵夜咄」(角川文庫)

忠臣蔵夜咄 (角川文庫)

忠臣蔵夜咄 (角川文庫)




→ 過去の「赤穂浪士」関連の記事




私、折に触れては、元禄赤穂事件を、
「日本人が愛して止まないテロリスト達」だの、
浅野内匠頭長矩はただのバカ殿」だの、、
忠臣蔵はまったくのフィクション」だの、、、
文句ばかり言っているようにお聞こえのことと思いますが、
実は大好きなんです。この事件。




数年前にやっぱり「忠臣蔵」マイブームが起きて、
様々な書籍や資料を読み漁り、
泉岳寺を始め、都内に現代も残る史跡・旧跡を巡りました。




その中で特に面白くもあり参考になったのは、
池宮彰一郎さんの小説でした。
四十七人の刺客〈上〉 (角川文庫) 四十七人の刺客〈下〉 (角川文庫)
四十七人の刺客〈上〉 (角川文庫)」「四十七人の刺客〈下〉 (角川文庫)
その日の吉良上野介 (角川文庫)
その日の吉良上野介 (角川文庫)
最後の忠臣蔵 (角川文庫)
最後の忠臣蔵 (角川文庫)



かなり斬新なんですが、
この三作を読めばこの元禄赤穂事件の概要を、
かなり分かりやすく掴むことができると思います。
ただしこれらは小説ですので、
やはり史実にはない想像された逸話や台詞が多く含まれます。




そこで今日紹介するこちらの文庫新刊。
その池宮彰一郎さんの「忠臣蔵」に対するエッセイと対談です。
現代に伝わるエピソードのどの部分が創作であるとか、
自らの小説のこの部分はこういう理由で創作したとか、
井上ひさしさん、森村誠一さん、
南條範夫さん、丸谷才一さんを交え対談し再検証。
その意外な実像に迫ります。




まあ、この事件がここまで人々を引き付けるのは、
様々な魅力を持つ、それぞれのタイプの人間が登場し、
起承転結がしっかりとしているからなんでしょうが、
結局のところ、浅野内匠頭の刃傷の遺恨の真因や、
大石内蔵助の討ち入りの真意が、
今となっては誰にも分からず、
好き勝手に想像が出来るところにあるのかもしれません。




なんと池波正太郎さん・・・。
いつかこの元禄赤穂事件の全体を大作で描こうと、
膨大な資料を収集なさっていたようです。




読みたかったなぁ〜。もっと池波の大石内蔵助が。




堀部安兵衛(上) (新潮文庫) 堀部安兵衛(下) (新潮文庫)
堀部安兵衛(上) (新潮文庫)」「堀部安兵衛(下) (新潮文庫)
・・・も、面白かったから。




・・・残念。




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