「三教指帰」

空海「三教指帰」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

空海「三教指帰」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)




角川ソフィア文庫
「ビキナーズ日本の思想」シリーズから、
この「三教指帰」が発売されました。




若き空海が入唐前に著したこの本は、
自由奔放に生きる甥・蛭牙公子と、
それを諌めたいと思っている、
兎角公という叔父、二人の前に、
儒家・亀毛先生、
道教・虚亡隠士が登場し、
それぞれの教えを説きます。
そこに突然若き空海そのもののような、
若き僧侶・仮名乞児が現れ、
仏教の深さ・素晴らしさを説き、
一同がその教えに、
深く心を揺り動かされて、
「儒・道・仏」の、
三教をあきらかにするという、
「十韻の詩」を合唱して終わります。
こういう戯曲方式ともいうべき進行は、
これが日本で最初のもののようです。




三教指帰 (中公クラシックスJ16)

三教指帰 (中公クラシックスJ16)

以前これも買って読みましたが、
今回のこちらのほうが、
とっても分かりやすい、
現代口語訳になっているので
私のようなビギナーにはお勧めできます。




この訳者の加藤精一さん。
御府内八十八ヶ所第十五番、
瑠璃光山 南蔵院の住職さん。




→ 【御府内第十五番】瑠璃光山 南蔵院




今回のこの本は、そのお父さん、加藤純隆さんが、
昭和五十二年(1977)に出版したものを下敷きに、
「一読して意味が理解できるよう」にしたものだそうで、
さらにそのまたお父さん(お祖父さん)の加藤精神さんも、
昭和十年(1935)に岩波文庫から、
三教指帰」の訳註を出版しています。
親子三代で「三教指帰」に関わっているなんて、凄いですね。





ほぇ、「さんごうしいき」も一発変換されますよ。
・・・どうもこの「基準」はよう分からん。




にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ ← 二つのランキングに参加中。
人気ブログランキングへ ← どちらも応援クリックをお願いします。