カマキリのかまっちゃん その → 一、二、三、四、五、六、七
去年、飼っていたオオカマキリのみどりさんが生んだ卵が、
今年の春孵化し、小さなカマキリーズの兄弟同士の殺戮から、
このかまっちゃん(でっかちゃん)が、
我が家の飼育箱の頂点を極めたことは、
過去のこのシリーズで書いた通りです。
(ただし一部の兄弟達は、緑のカーテンに解放され、
我が家を巣立って行きました。)
さて自然界ではそろそろ、
その餌となる他の昆虫もめっきりと減りました。
かまっちゃんのような雄であれば、
その命を賭けて、
自分よりも一回り以上も大きな雌に立ち向かい、
見事、男子の本懐(?)を遂げ、
事後の虚脱(??)の中で、
雌に食べられて死に逝くのが彼らの一生です。
だけど、うちのかまっちゃんは、
文字通りの「温室育ち」。
人間は餌を調達してくれる「神様」ですから、
「蟷螂の斧」を振り上げることもなく、
まるでおいでおいでと手招く「招き猫」。
右上の写真は、長男の足首の上でじゃれ、
与えられた死肉(鶏肉)を無心に貪っている姿・・・。
嗚呼、なんと嘆かわしい。
自分よりも大きな相手に臆することも無く、
雄雄しく斧を振り上げる、
大蟷螂のプライドはどうしたんだよぅ。
・・・って、
そう育ててしまったのだから仕方がないですね。
同じ、男子としてはこのままチェリーボーイのまま、
その一生を終える彼に、ちょっと同情してしまいますが、
今更、たとえちょうどいい女子を捕獲出来たとしても、
彼のこの性質では、本懐を遂げることなく、
ムシャムシャと食べられてしまうことでしょう。
かまっちゃん、すまなかった。