日蓮「立正安国論」全訳注(講談社学術文庫)




→ 「日蓮」関連の記事




過去に何度か書いておりますが、
正直なところ、
私は日蓮さんがそもそも苦手でした。




おそらくその最初は、
子供の頃に好んで読んだ様々な偉人の伝記や、
萬屋錦之介さんの主演映画、
日蓮 [DVD]」を観てから始まり、
信濃町の会員さんからや、
富士宮市のお寺の信者さんからの、
折伏」というものにより、
今にきわまったものである。と、思っております。




この巡礼ブログと同時に始まった、
仏教や神道に対する、自分なりの研究を経て、
少しずつ、日蓮さんアレルギーが少なくなったとはいえ、
実はその日蓮さんの最も有名な著書であり、
代表的な著作である「立正安国論」という書物・・・。
様々な論文に登場する多くの引用を目にしており、
すっかり読んだつもりでおりましたが、
よくよく考えてみれば、
一度も原文や現代訳を、
通しで全文読んだことはありません。




→ 立正安国論 - Wikipedia





先日栴檀さんからのメールで、
最近、講談社学術文庫で、
文庫化されたと聞きました。
早速買って読んでみました。




日蓮「立正安国論」全訳注  (講談社学術文庫 1880)

日蓮「立正安国論」全訳注 (講談社学術文庫 1880)




鎌倉幕府の当時の最高権力者、
北条時頼に提出した建白書のようなものですから、
あーするべきた。」
「こーするべきだ。」という、
意見を並べた書き方なのだと思っていたら、
旅の「客人」に対して、
「主人」(=日蓮)が返答し、
「客人」を「折伏」していくという形式なんですねぇ。
・・・知りませんでした。




なんだか、これ、
一人ツッコミ、一人ボケの「一人芝居」
イッセー尾形のような・・・。(失礼。)
空海さんの「三教指帰」にもちょっと似ています。





→ 「三教指帰」





さて「立正安国論」。
この後のバージョンでは、
少し他宗の批判にも広がるそうですが、
この時点では、ほとんど、
法然さん=「専修念仏」に対する批判が、
メインの主題であった論文だったんですねぇ・・・。
これも知りませんでした。




しかし、歴史に「たら、れば」はありませんが、
この後の歴史に「元寇」「蒙古襲来」がなかったら、
この論文のその後の評価や、日蓮さんのその後は、
一体どう変わっていたのでしょう。




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