「エロス〜もう一つの過去〜」(広瀬正・小説全集3)


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エロス 広瀬正・小説全集・3 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)

エロス 広瀬正・小説全集・3 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)




一応、念の為言っておきますが、
いかがわしい小説ではありませんよ。
この「エロス」とは、
ギリシア語で愛を意味する言葉が神格化されたものであって、
ギリシア神話に登場する恋愛の神様の名前そのものです。




さて、この広瀬正さんの小説。




たとえば、人間、ある程度生きていれば、
あの時、ああすれば良かった。と、いう後悔や、
あの時、ああしていればどうだったのか。と、いう好奇心が、
常に心にあるじゃないですか?。




ほんの少し、ちょっとだけ、
たとえば、あの日、
ちょっと気まぐれや
ちょっとした寄り道をしなければとか、
たとえば、今の会社にも勤めていないし
たとえば、今のかみさんとも結婚していない・・・。
・・・みたいな、そんな、偶然な、
大きな転機のようなものは常にあるじゃないですか?。




この小説では、ひょっとすると、時の流れは、
川の支流のようであり、どこか分かれた他の流れに、
そんな別の人生が流れているんじゃないかというお話なんです。




なんか、よく分かりませんか?。
違う時の流れに存在している、
今とは違う、もういくつかの自分って。




さすがは「タイムマシン搭乗者 広瀬正」さんだなぁ。
ほんと、面白いです。




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