→ 「マイナス・ゼロ」(広瀬正・小説全集1)
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エロス 広瀬正・小説全集・3 (広瀬正・小説全集) (集英社文庫)
- 作者: 広瀬正
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/09/19
- メディア: 文庫
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一応、念の為言っておきますが、
いかがわしい小説ではありませんよ。
この「エロス」とは、
ギリシア語で愛を意味する言葉が神格化されたものであって、
ギリシア神話に登場する恋愛の神様の名前そのものです。
さて、この広瀬正さんの小説。
たとえば、人間、ある程度生きていれば、
あの時、ああすれば良かった。と、いう後悔や、
あの時、ああしていればどうだったのか。と、いう好奇心が、
常に心にあるじゃないですか?。
ほんの少し、ちょっとだけ、
たとえば、あの日、
ちょっと気まぐれや
ちょっとした寄り道をしなければとか、
たとえば、今の会社にも勤めていないし
たとえば、今のかみさんとも結婚していない・・・。
・・・みたいな、そんな、偶然な、
大きな転機のようなものは常にあるじゃないですか?。
この小説では、ひょっとすると、時の流れは、
川の支流のようであり、どこか分かれた他の流れに、
そんな別の人生が流れているんじゃないかというお話なんです。
なんか、よく分かりませんか?。
違う時の流れに存在している、
今とは違う、もういくつかの自分って。
さすがは「タイムマシン搭乗者 広瀬正」さんだなぁ。
ほんと、面白いです。