西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

普通切手「伐折羅大将」

参考文献





今日は本当は「体験型さくら農園みらい塾その二」の予定で、
サトイモ掘りの模様を記事にする予定でしたが、
あいにくの雨で中止になりました。
予定を変更し、年賀状を作成しようと、
版画板の前に座り考え込むも、
どうもいい図案にまとまらない・・・。
結局だらだらと昼寝を繰り返す、
怠惰な休日となってしまいました。




そんな訳でネタがないので、
お約束の「仏像切手シリーズ」をやってみます。
同じ図案でちょっと色やデザインが変わったり、
額面金額が違うものがありますが、
ここでは「一記事」としてまとめます。




さて初回は何にしようかかなり迷いましたが、
「普通切手」の500円として、
現在も普通に郵便局で売られているこちらです。




378「伐折羅大将」500円(74.11.11)




伐折羅大将」500円です。
この切手は普通切手・第4次ローマ字入りに分類され、
昭和四十九年(1977)11月11日に発行されたもので、
現在も発売されている超ロングセールスもん。
この図案は他に使われず第4次ローマ字入の一度きりです。
モデルは奈良の新薬師寺十二神将立像の一つで、
「迷企羅(めきら)」とも呼ばれています。
こちらの十二神将立像は国内、最古・最大・最高とも称され、
安政元年(1854)の地震で破砕し昭和に補作された宮毘羅(波夷羅)を除く、
本尊・薬師如来と十一の神将像が国宝に指定されています。




→ http://www.k5.dion.ne.jp/~shinyaku/





さてこちらは、私の仏像切手コレクションの中で、
唯一郵便局で購入した普通切手なんですが、
現在も現行の500円切手が、
この「伐折羅大将」だという情報が半信半疑だった私。
その購入には、郵便局窓口で、局員のお姉さんと、
こんなやり取りがありました。





私「すみません。500円切手ってありますか?。」




局「はい。ございますよ。」




私「図案はなんですか?。」




局「仁王です。」




私「えっ?、伐折羅ではなくて金剛力士ですか?。
  それは更に昔のデザインじゃないですか?。」




〜私の想像〜(局 なんだ?、このおっさん??。バサラだのコンゴーリキシだの?。)




局「こちらですよ。仁王です。」




私「なんだ、伐折羅じゃないですか。」




局「違うんですか?。」




私「いや、これでいいんです。これください。」




局「はぁ〜。」(完全に飽きれている)




私「あのぅ〜。出来ればそのカラーマークのところをください。」




局「カラーマーク?、あ、ここですか?。はぁ〜。」(首を傾げている。)






彼女のアフターファイブの会話を想像します。



「今日さぁ、リーマンのおっさんが来てねぇ。
500円切手をくれっていうんだけど、絵はなんだって聞くのよ。
絵なんてなんでもいいじゃんと思ったけど、
私、仁王ですよって言ったら、そんな訳はない、
コンゴーリキシはそのまえで、バサラなはずだとか、
なんだとか、訳の分からない呪文みたいなこと言ってるから、
これですよって、仁王の切手出したら、
これはバサラだってちょっとムッとして言うのよ。
だったらいらないのかと思ったら、
いや、くれ。っていうんで、一枚切ろうと思ったら、
テスト印刷の刷色部分を指差して、ここがいいって言うのよ。
なんなんだろうね。あの、おっさん。
うれしそうに500円の仁王の切手を一枚買って帰っていったけどね。


「趣味が合わない。」とはよく言ったもので、
最近郵便窓口に、切手コレクターが来るのも珍しければ、
おそらくあのお姉さんは仏像にも全く興味がないようで、
「趣味の合わない」私が、まるで宇宙人のように見えたのかもしれません。





日本切手カタログ〈2009〉




しかしお姉さん、実はこの切手。
この「日本切手カタログ」の未使用標準価格では1,000円。
そしてなんとカラーマーク入りでは1,200円なんですよ。





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