通称 枳殻寺(からたち寺)
宗派 臨済宗 妙心寺派
本尊 釈迦牟尼仏
113-0034 文京区湯島4-1-8
さて、これは実は昨日のことです。
久しぶりにご利用戴いた「休眠顧客」を訪問しました。
東大にほど近い春日通り沿いの湯島の会社です。
そもそもこの通りに「春日」の名がつく理由は、
実はこの寺院に由来します。
徳川家光を将軍にさせた乳母、春日局。
彼女の隠棲所であり墓所であり、
そのまま彼女の法名が、
院号となったこの麟祥院さんがあるからなのです。
掃苔マイブーム以来、久しぶりにお参りしました。
禅寺らしい、わびさびのある風情の山門。
付近の雑踏が一気にしーんと静まります。
ここには「海東法窟」という扁額が掲げられています。
これは中華思想なのか、中国からみて、
海を隔てた東にある法の窟(寺)であるという意味です。
これもやはり禅寺らしい、
立派な「不許葷酒入門」の石碑です。
いや、ニンニク入りの大二郎を食べたのは、
この後のこの日の夜のこと・・・。
もちろん二日酔いでもなかったので、
堂々と山門をくぐりました。
山門の奥、正面には、
鉄筋コンクリート造であろうこのお堂。
これが本堂なのでしょうか。
よくわかりません。
しかしその左側には、
再び山門のようなこの門があって、
これが大きく垣根で囲われて、
中には木造の大きなお堂と、
小さな鐘楼がありました。
こちらが本堂なのかもしれません。
境内には、明治の火災や、
関東大震災等の様々な慰霊塔が立ち並びます。
こちらはまた、井上円了が、
最初に哲学館を開いた場所でもあるそうで、
「東洋大学発祥之地」とも云えるそうです。
春日局の元の嫁ぎ先であって、
実子が藩主となった稲葉家をはじめ、
土方家や本多家の菩提寺でもありますから、
このように巨大な五輪塔が多く並びます。
さて、主役級の春日局のお墓です。
さすがに家光の気合の入ったお墓です。
無縫塔(卵塔)といって、
出家したお坊さんに多い墓石の形状ですが、
このように卵の真ん中に穴が開いておりますし、
蓮華台にも穴があるのは、
この他に見たことのない特徴です。
一説によれば、彼女の遺言で、
「死して後も政道を見通せる」
という希望を取り入れたという説もあります。
墓石の横っ腹に穴を開けても、
地中から、世の中が見渡せるのか?、どうか?、
ちょっと疑問の残る俗説ですね。
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