西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

日本橋堀留町 出世稲荷神社

祭神 宇迦之御魂大神(伏見稲荷大社)
103-0012 中央区日本橋堀留町1-6-11




タヤパンの担当得意先で、
ちょっとした行き違いがあったので、
そのお詫びと説明に同行しました。




午後一時過ぎに伺ったのに、
ご担当は、食事で外出中です。
数十分後に出直すことを告げ、
日本橋堀留町周辺を散策します。



細い路地に入ると、
出世稲荷神社」という赤い幟がありました。
出世○○尊という名称の小祠は、
全国各地に多くありますが、
こちらは誰を出世させたのか。
お参りしてみました。




出世稲荷神社入口




なんとマンションの自転車置き場の入り口に、
このように幟と、石標が立っています。
えっ?、本当にこの先なの?。
もし私が当局から追われている容疑者であれば、
住居侵入罪で別件逮捕も可能なシチュエーションです。*1
 



出世稲荷神社手前




自転車の脇をすり抜けて、
マンション下を奥に進みます。
あらまあ、本当にありました・・・。
なんだかとっても不思議な空間です。




出世稲荷神社・岩代稲荷神社




さてこちらの起源は、
元和三年(1617)のこと。
北条家の浪人・庄司甚右衛さんと、
その他数名の仮屋敷内に、
京都伏見稲荷より祭神を勧請し、
守護神としてお祀りしたそうです。
これに初代市川団十郎が日参して、
出世したことから名があがり、
以来、商家・芸能、なんたらと、
やはりこの信仰者が数多く出世したそうで、
この「出世稲荷」の名前がつきました。




振袖火事(1657)、安政地震(1854)、
明治の大火(1873)、関東大震災(1923)、
そして先の大戦まで本尊は災禍を免れたそうです。
ただ関東大震災で、社殿は焼失し、
ご近所の椙森神社の拝殿の取毀資材を再生し、
昭和六年(1931)に落成したものがこの社殿です。
また旧岩代町(後に堀留町に合併)にあった、
岩代稲荷神社も合祀しおり、
合同で祭礼を執行しているそうです。




人気ブログランキングへ ← 二つのブログランキングに参加しております。
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ ← よろしかったら応援クリックをお願い致します。

*1:最近の判例では、マンションの共用部分については「住居」ではなく「人の看守する邸宅」だそうですが・・・。