「幕末の明星 佐久間象山」


数年本社への"中抜け"があるものの、
私がここ日比谷の事業所に配属になったのは、
もうちょうど十年も前のことです。
この愛すべき"日比谷動物園"が、
この夏に消滅することになりました。
八月に日本橋の事業所に吸収合併されるんです。
さて、これからどうなることか・・・。
まるで維新後に士族が余り、
不平により多くの"乱"が発生しましたが、
まさに我が社の管理職も、
そうなることと予想されます。




まぁどうにかなるでしょ。
そんなことはまったく屁の河童です。




さて幕末・維新といえば、
先日の長野日帰り旅行で、
ゆっくり伺えなかった長野市松代の、
象山記念館が思い出されます。
佐久間象山といえば、
弟子ではその密航の為に蟄居を命じられた、
吉田松陰がもっとも有名ですが、
年下の義兄である勝海舟や、
米百俵」の小林虎三郎
司馬遼太郎著「峠」の河井継之助等にも大きな影響を与えた人物。
しかし現代の多くの文献や、
小説に登場する佐久間象山が、
著者からみて好意的に描かれていることはとても少ないです。
それは彼が自信過剰でいてとても傲慢で、
周囲を威圧する容貌であったこともその一因ですが、
彼よりも何年も長く生きた、
勝海舟の氷川清話の酷評もその大きな要因の一つでしょう。
司馬遼太郎もあまり評価していません。




幕末の明星 佐久間象山 (講談社文庫)

幕末の明星 佐久間象山 (講談社文庫)





童門冬二さんのこのドキュメントは、
かなり好意的に象山を取り上げています。
童門さんは元都庁職員。
どちらかというと、
歴史小説家というよりも、
武将や歴史人物の生き方や考え方を考察し、
現代社会の我々と比較し、
ビジネス"指南"的な作品が多いので、
実はあまり好みではないんですが、
この作品は面白かったなぁ。




確かにこの佐久間象山が、
もしこの幕末に現れることがなかったら、
その後はかなり違った歴史の流れになっていたでしょう。
またもし暗殺されなかったら・・・も、またしかりです。
こんな"〜たら、〜れば"なところが歴史の楽しさの醍醐味なんですけどね。




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