「ひたひたと」

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ひたひたと (講談社文庫)

ひたひたと (講談社文庫)




まだまだ続く「野沢尚」マイブーム。
どうやらその発表の順番とはかなり違いますが、
今日紹介するこちら「ひたひたと」は、
結果的には遺作となってしまった、
おそらくシリーズになるはずだった中編2編と、
着手直前の長編新作の構成表、
そして告別式での北方謙三氏の弔辞が収録されている文庫です。



中編2編は、他の作品と並び、
とにかく怖ろしい作品でした。
赤の他人が集まって、秘密を共有し、
自分の罪を告白するというこの設定は、
まだまだ多く描けたことでしょう。



そして着手寸前の構成表も、
とにかくこの長編が読みたかった。
あらすじのような構成なのに、
ぐいぐいと引き込むような、
リーダビリティは流石です。



「生きることは、死ぬことだ。」




この北方謙三氏の弔辞は、
まさに「同感」の一言に尽きます。




けして「死ぬことが生きること。」ではないんだ。
だから自分から、死を選んではならないんだ。



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