砂川市有地神社政教分離訴訟の違憲判決について


ほころびはじめた梅




梅がほころびはじめましたね。
春を近く感じる一日でした。



しかし私は今日も一日中クレーム対応。
今回は事業所統廃合による、
事務作業の違いによっての伝達ミスによる、
過剰請求という基本的な誤りなので、
私のチェック不足が主な原因・・・。
伝票を探しだして原因を調べて、
再発防止を誓った詫び状を書き、
同じ得意先を四往復。
・・・さすがに疲れました。



そんな訳で今日は貯金ネタの、
墨田区のお寺を紹介するつもりだったんですが、
時々伺っている曹洞宗のお坊さんのブログで、
タイトルの違憲判決について、
当たり前ですな。」という記述があったので、
ついつい異論めいたことを書きたくなりました。




→ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/211187.html
→ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/211286.html
→ http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/348420/
→ http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100120/trl1001202304010-n1.htm
→ http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100121ddm041040011000c.html




この違憲判決については、
最高裁の裁判官にも意見が分かれた通り、
とても難しい判断であったと思います。
訴訟の概要については、
これらの記事や社説をご覧下さい。
一応簡単にここに訴訟の内容を書きます。




→ 空知太神社の画像 | 御朱印のススメ




原告は一市民。
戦中「皇国少年」であった原告は、
戦後キリスト教に出会い、
戦時中の国家神道の異常に気付いたそうです。
出勤途中見かけた、
一見ただの市民の町内会館のようでありながら、
鳥居がある「空知太神社」の存在を知り、
土地の所有者を市に尋ねると、
市有地であることを知りました。
また同様に市内の「富平神社」の土地を調べてみると、
過去に市が無償で贈与していたことも判明。
彼は砂川市に対して、
憲法20条3項にいう「宗教的活動」に当たり、
「宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になる」であるとして、
違憲であると訴訟を起こした。・・・という次第です。





訴訟を起こした原告が受けた「不利益」を考えます。
神道信者ではない彼は、
市が本来受けるべき利益を、
不当に特定の宗教に与えているということが争点ですが、
最終的な目的は神社の撤去と思われる発言もしています。
要するに「神社が目障り」といったところです。
だって市の財政面のみの利益であれば、
現にこの訴訟によっても疲弊していますもんね・・・。



裁判の争点は、過去の判例にもある、
目的効果基準」にあるはずです。
地鎮祭訴訟やた愛媛県靖国神社玉串訴訟では、
この同基準に従って、合憲・違憲と判断されました。




しかし今回のこの二社ですが、
元々、神官の不在だった神社であり、
本来神官があれば明治に無償で神官へ贈与されたはずのものですが、
贈与者不在の為、そのまま公用地として残り、
その後どうやら小学校の用地を広げる際に、
他の市有地へと遷座させられた経緯があり、
市は、その後無償贈与・無償貸与としていたようです。
これよってか、「富平神社」の過去の贈与については、
今回も合憲とされました。




なんだかほろ酔いで書いているもので、
まとまりのつかない文章になってしまいましたが、
この判決は、逆に宗教弾圧へとつながるのではないかと、
私は多いに危惧しているのです。




そもそも政教分離は、
戦後のGHQによる神道を国家から分離する為の、
神道指令がその発端。
特定の宗教を国家が強制することは絶対にいけませんが、
国が行う政治から、宗教性を完全になくすことなど、
絶対に不可能であり、またそれを徹底すれば、
様々な面で不都合が生じます。
神社仏閣の文化財の保護や、
祭りなどの無形文化財の登録、
慰霊の為の施設への予算などが該当します。
いや、これを徹底して規制すると、
公園内の小祠等はすべて廃棄されたり、
公道の路傍にあるお地蔵さんの、
白毫相や錫杖・宝珠を削ったりするのではないか・・・。
それこそなんだか怖ろしい管理国家。




→ 東京都慰霊堂・東京都復興記念館 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地
→ 彌生慰霊堂 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地





無理矢理に宗教性を排除した施設というものは、
この通り逆に異様であって、まったく健全性を感じません。





今回の判決が全国的にそんな風潮に繋がることのないよう、
切に願っておる次第でございます。





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