九品山 唯在念佛院 淨眞寺 (九品仏)

宗派 浄土宗
本尊 釈迦牟礼尼如来(此岸・本堂)・九品仏[九躰の阿弥陀如来](彼岸・三仏堂)
158-0083 世田谷区奥沢7-41-3





→ 「東京近郊仏像めぐり 日帰りで行ける!東京圏「観仏」ガイド」 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地





つけ麺目当てで、寝不足の中、上野毛までやって参りました。
そうそうこのすぐ近くにはこの本で気になっていた、
駅名にもなっている九品仏こと浄真寺がありました。
時間はまだまだ沢山あります。ちょっくらお参りしてみましょう。




総門




江戸時代初期の浄土宗の高僧、珂碩上人。
四代将軍家綱の時代、延宝六年(1678)に奥沢城跡であったここを賜り、
観無量寿経」の説相の通りに堂宇を配置したというこちらです。
またこの珂碩上人が凄いのは元々仏師出身でもないのに、
こちらの仏像を独力・自刻で造営したという点です。
期待は膨らみますが、さて、秘仏だったら残念です。




閻魔堂
閻魔大王と奪衣婆




南から総門をくぐり北にしばらく進むと、
この閻魔堂がありました。なかなかの迫力。
ただ、縁起書にはその記述はありません。




開山堂





その正面には「開山堂」。
珂碩上人自刻の像を安置しているそうですが、
残念ながら"秘仏"のようです。




その手前、西に向くと、
「紫雲楼」とも称される寛永五年(1793)建立の仁王門(山門)。
先日「阿吽の金剛力士と風雷神のカルテットはあまりみかけない。」
と、書いたばかりですが、
ここはまさにその組み合わせでした。




仁王門
阿形仁王吽形仁王
風神雷神




楼上には阿弥陀如来と二十五菩薩像が安置されているそうですが、
これも残念ながら非公開。



鐘楼




仁王門の南西には、流麗な鐘楼があります。
鐘楼・梵鐘ともに、宝永五年(1708)造営です。




本堂
本堂内、本尊・釈迦牟尼仏





さて仁王門をくぐり、西に進むと、
東に大きな「龍護殿」と称される本堂。
対面、西側に北から南へ三棟並ぶ三仏堂があります。
本堂のある東側を此岸とし、
西側の三仏堂を彼岸として表わしています。




此岸、本堂「龍護殿」には、
珂碩上人自作のこの3mの釈迦如来坐像。
丈六を満たす堂々たる大仏です。
本堂・三仏堂を上棟したのは二世・珂億上人の代、
元禄十一年(1698)のこと。




→ 【江戸六地蔵第五番】道本山 霊厳寺 〜松平正信墓〜 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地




このお釈迦様・阿弥陀様は開山以前に深川の霊巌寺で造立され、
霊巌寺領の現・江東区大島の念仏堂に安置されていたものだそうです。
現代では同じ東京23区とはいえ、
この大きな大仏をよくここまで運んだものです。




三仏堂
三仏堂(上品堂)




さて西側、彼岸には三棟の三仏堂。
中央・上品堂、右・中品堂、左・下品堂とし、
それぞれに、中央・上正、右・中生、左・下生と、
上品上正、上品中正、上品下正、
中品上正、中品中正、中品下正、
下品上正、下品中正、下品下正と、
それぞれ印契の異なる九躰の阿弥陀如来坐像です。

中品下生中品上品中品中生
上品下生上品上生上品中生
下品中生下品上生下品下生





これがまたすべて丈六で大迫力・・・。
ここまで壮大なものは少なく、
京都・浄瑠璃寺と並ぶ双璧とされるそうです。






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