本屋大賞でも話題になっていましたし、
水攻めが津波を想像させることで、
映画公開が延期されているとも知っていました。
しかし映画の脚本を自身が小説化したものと聞き、
今までなぜか手の出なかった作品でした。
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/10/06
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 45回
- この商品を含むブログ (109件) を見る
- 作者: 和田竜
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/10/06
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (91件) を見る
かなり歴史ヲタな私の知識でも、
戦国期の武州・忍城といえば、
石田光成が水攻めに失敗した城で、
城主は成田某といったところ・・・
しかしこの小説はその戦いの城代であった、
成田長親を"木偶の坊"「のぼう様」として、
実は稀代な英傑であった仮定として描いています。
実際、現在に残っている戦記は、
わずかにしかありませんが、
この作家はそれを実にうまく膨らまして、
なんとも胸のすくエンターテインメント作品に仕上げました。
武ある者が武なき者を足蹴にし、
才ある者が才なき者の鼻面をいいように引き回す。
これが人の世か。
ならばわしはいやじゃ。
わしだけはいやじゃ。
それが世の習いというなら、
このわしは許さん。
うん、元は脚本なだけに台詞がいい。
最近読んだ時代小説ではかなり上位に数えられる面白さ。
おススメです。
← 二つのブログランキングに参加しております。
← よろしかったら応援クリックをお願い致します。