宗派 天台宗
本尊 妙観察智弥陀如来
386-1431 上田市別所温泉2347
公式サイト http://www.kitamuki-kannon.com/
さて長野一泊二日旅行、二日目。
旅館のチェックアウトを済ませ、
本日最初の神社仏閣巡りは、
現在、北向観音の本坊となっている、
別所三楽寺の一つ、常楽寺さん。
慈覚大師円仁の開山とされ、
塩田北条氏、海野氏の庇護を受けた名刹。
天台宗の別格本山でもあるこちら。
昨日お参りした安楽寺の開山の樵谷惟仙さんも、
若き日はこちらで教えを学んだそうです。
本坊本尊はとても珍しい宝冠の阿弥陀様、
妙観察智弥陀如来が祀られています。
本坊本堂の前には、
この御船の松と名付けられた
樹齢三百五十年とも言われる、
宝船のような赤松の巨大な古木。
この老松越しに眺め見る、
別所温泉も絶景。
さて常楽寺境内の最も奥深い位置にあるのが、
石造では珍しい国指定重文の常楽寺石造多宝塔。
他に石造で重文のものは滋賀に一例あるのみです。
多宝塔と言えば法華経で釈迦の説法中に、
突如地中から出現し、
まるでゾフィーの如し、
多宝如来が登場する塔なんだけど、
ここではここから火柱が上がり、
北向観音の本尊が現れたとされています。
ここにはこの多宝塔の他、
代々の住職の無縫塔や、
五輪塔、宝篋印塔が並んでいます。
古くからの信仰の中心地であったことが偲ばれます。
さて常楽寺参道の入口には、
この小さな円墳があり、
七層の石塔が祀られていて、
伝平維茂墓、平維茂将軍塚と呼ばれています。
平安時代、平維茂が戸隠山の鬼女討伐の際、
北向観音にお参りしたという伝説から、
このような伝承・名称になったようですが、
実際には古墳時代末期の、
この地方の有力者の墳墓のようです。