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→ 「無双の花」(文春文庫)
→ 「「いのちなりけり」「花や散るらん」(文春文庫)
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- 作者: 葉室麟
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/10
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第?次・葉室麟さんマイブーム到来中。
読んだつもりになっていた「蜩ノ記」に並ぶ代表作、
「銀漢の賦」を今更ながら読んでみました。
「銀漢」とは銀河、天の川のこと、
「賦」は「韻」と「訴」をかけているのかも?
他藩、幕閣にまで、
名家老と謳われるほどの、
出世を遂げた松浦将監と、
新田開発の郡方・日下部源五。
今では身分に隔たりがあり、
絶縁状態だった二人だが、
かつては同じ剣術道場に通い、
農民の子・十蔵と三人で友情を育んでいた。
その過去の少年時代の逸話を、
交差しながら展開する、
今の二人にふりかかる危機そして和解。
人は皆生まれたままで美しい心を持てるとお思いですか。人も花も同じです。生まれ持ったものは尊いでしょうがそれを美しくするためにはおのずと切らねばならないものがあります。花は鋏をいれますが人は勉学や武術で鍛錬して自分の心を美しくするのです。人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか。
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月7日
(人が生きるとは、このようなことかもしれん、何を得られるというほどのこともない。ただ、虚しさと格闘するだけだ)と思った。河原が夕日に赤く染まっていた。生きた意味は死ぬ時にわかればいいのだ、と思うのだった。
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月8日
葉室麟「銀漢の賦」より
有限をもって無窮を追うことなかれ。限りある身で永遠を求めることなど愚かなことだ。限りがあるからこそ命は尊いのかもしれん。
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月8日
葉室麟「銀漢の賦」より
葉室麟さんの台詞の良さ。。。
感動してしまい、
その度にTwitterの下書に写して、
何度も何度も呟いてしまった。
そしてお得意の漢詩の扱いも絶妙。
ラストも爽やかで良かった。
こちらも大好きな時代小説の一本として、
ワタシの殿堂、一軍本棚入り確定です。
暮雲収尽溢清寒
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月8日
銀漢無声転玉盤
此生此夜不長好
明月明年何処看
暮雲収まり尽きて清寒溢る
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月8日
銀漢声無く玉盤転ず
此の生此の夜長へに好からず
明月明年何れの処にか看ん
暮れ方の雲が消え尽きて爽やかな寒気が溢れる。銀河は声もなく流れ月がそこを渉って行く。こんな夜は何時までも続くわけではない。来年は果たしてどこで見ることができるだろうか。
— makoto‐jin‐rei (@makotojinrei) 2016年3月8日
蘇軾