「幕末単身赴任 下級武士の食日記 増補版」(ちくま文庫)




幕末、万延元年(1860)に、
江戸勤務を命じられた、
紀州和歌山藩の下級武士、
酒井伴四郎、二十八歳。
妻と娘を国元に残し、
江戸藩邸内の長屋暮らし。




伴四郎の残した日記、
「萬延元年江戸江発足日記帳」は、
幕末の下級武士の生活を知る上で、
とても貴重な文献となっていますが、
この本ではその食生活を中心に、
当時の下級武士の日常を紐解きます。




酒と蕎麦が大好きな伴四郎。
意外に倹約家ではあるものの、
酒に・食に・趣味にと、
とってもマメな行動派で、
神社仏閣名所巡りが大好き。
仕事はあくまで二の次です。
世相乱れつつある時代ですが、
イヤイヤ長州征伐に従軍しても、
あくまでノンポリを決め込みます。
日記には上司である叔父の悪口も満載。
また彼の江戸住まいの長屋は、
おそらく紀伊徳川家中屋敷のあった、
現在の紀尾井町辺り。
ワタシとは東西が丸で逆ですが、
とても他人とは思えません。
そりゃあ都合の悪いことは、
日記には書かないよな〜、伴四郎。
ホンマよう分かるわ。知らんけど。



さて日記は一部のみしか、
発見されていないので、
伴四郎の没年は不明なんだそうですが、
彼と家族はその後に、
どう激動の明治を生きたのだろうか。
とても興味があります。
これ買ってしまおうか。。。
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紀州藩士酒井伴四郎関係文書 (清文堂史料叢書第124刊)

紀州藩士酒井伴四郎関係文書 (清文堂史料叢書第124刊)





20日ぶりのサボテン
追伸 : サボテンは元気でした!