
- 作者: 青木直己
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2016/09/07
- メディア: 文庫
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幕末、万延元年(1860)に、
江戸勤務を命じられた、
紀州和歌山藩の下級武士、
酒井伴四郎、二十八歳。
妻と娘を国元に残し、
江戸藩邸内の長屋暮らし。
伴四郎の残した日記、
「萬延元年江戸江発足日記帳」は、
幕末の下級武士の生活を知る上で、
とても貴重な文献となっていますが、
この本ではその食生活を中心に、
当時の下級武士の日常を紐解きます。
酒と蕎麦が大好きな伴四郎。
意外に倹約家ではあるものの、
酒に・食に・趣味にと、
とってもマメな行動派で、
神社仏閣名所巡りが大好き。
仕事はあくまで二の次です。
世相乱れつつある時代ですが、
イヤイヤ長州征伐に従軍しても、
あくまでノンポリを決め込みます。
日記には上司である叔父の悪口も満載。
また彼の江戸住まいの長屋は、
おそらく紀伊徳川家中屋敷のあった、
現在の紀尾井町辺り。
ワタシとは東西が丸で逆ですが、
とても他人とは思えません。
そりゃあ都合の悪いことは、
日記には書かないよな〜、伴四郎。
ホンマよう分かるわ。知らんけど。
さて日記は一部のみしか、
発見されていないので、
伴四郎の没年は不明なんだそうですが、
彼と家族はその後に、
どう激動の明治を生きたのだろうか。
とても興味があります。
これ買ってしまおうか。。。
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- 作者: 小野田一幸,高久智広
- 出版社/メーカー: 清文堂出版
- 発売日: 2014/07/31
- メディア: 単行本
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