開館時間 9:00〜17:00
休館日 第3火曜日・12月の第3〜木曜日(年末年始無休)
入館料 100円(中学生以下及び障害者無料)
125-0052 葛飾区柴又7-19-32
公式サイト http://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/
さて「寅さん記念館・山田洋次ミュージアム」と、
共通券が発売されている山本邸に初めて来ました。
大概、この手の市区町村が所有する邸宅は、
没落した華族や豪商が、
相続税が払えずに、
差し押さえられたものと、
相場が決まっておりますが、
こちらのカメラ部品メーカーという、
合資会社山本工場は現存しており、
今も柴又に本社があって、
山本氏が四代目の社長とか。
関東大震災後に、
浅草から柴又に移り住んだ、
山本工場創立者・山本栄之助氏が、
大正末期に建てたこの邸宅は、
伝統的な書院造に、
流行の西洋建築を取り入れた、
和洋折衷が特徴的な建造物。
大正十五年(1926)から、
昭和五年(1930)まで、
増改築を重ねたものです。
葛飾区が登録有形文化財に指定し、
昭和六十三年(1988)に買い取って、
平成三年(1991)から、
一般に公開されているとか。
邸宅の全体を取り巻く廊下は、
天井が数奇屋風で、
自然光を取り入れる為に、
大きなガラス戸や、
欄間もガラス張りになっています。
建物は和洋折衷ですが、
主庭は池泉の背後に、
築山と滝を配する、
典型的な書院庭園。
旧玄関内の、人力車の、
ビニールの覆いは残念。
てか、ここまで、
人力車は入れないでしょう普通??
また邸内で最も古い建造物という、
土蔵入口も非公開で重ねて残念。
是非、中が見たいなぁ。
唯一の洋間である鳳凰の間は、
旧玄関のすぐ脇にあり、
大切な客を丁重に迎えたのでしょう。
白漆喰仕上げの高い天井、
寄木のモザイク模様の床、
大理石のマントルピース、
ステンドグラスが見事です。
さて入場した現玄関から、
建物の外に出て、
本来の玄関である、
旧玄関と長屋門の方角に向かうと、
建築時の時節柄か、裏庭に、
この地下防空壕がありました。
柴又は東京大空襲の被害はなかったので、
おそらく空襲警報時に、
避難するだけだったと思います。
旧玄関の外観と長屋門。
この和洋折衷様式が、
明確に見てとれる長屋門は、
昭和五年(1930)から、
昭和八年(1930)の間に、
古い門を取り壊して、
新築されたものだそうで、
左右両側にある三畳の袖部屋は、
来客の付人、人力車の車夫が控えたとか。
ねぇ!、人力車はここまでですよ。
さて、後ほど、
江戸川土手の上から見た、
山本邸の全景です。