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- 作者: 原田マハ
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2015/09/04
- メディア: 文庫
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久しぶりに読む、
原田マハさんの文庫化作品は、
いじめからひきこもりとなった24歳の青年が、
突然頼りの母がいなくなってしまい、
離婚した父方祖母を訪ねて蓼科へ向かい、
周囲の人々に助けられて、
米作りを通して人間的に成長してゆく物語。
数行のあらすじにしてしまえば、
そんな簡単なお話ですが、
そこは稀代のストーリーテラーの、
原田マハさんですから、
心が震えてしまうような、
感動の物語へと引き込まれてしまいます。
荻原浩さんの「砂の王国」も、
普通のサラリーマンが、
ホームレスになってゆく描写が、
とてもリアリティがあって
リーダビリティに圧倒されましたが、
この作品の主人公が壮絶ないじめから、
ひきこもりとなってゆく過程にも、
今まで自分が理解出来なかった、
その心情が繊細に描かれていて、
強く引き込まれました。