元・【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

習志野在住都心勤務の千葉都民。神社仏閣参拝・歴史探訪、カメラ、ロードバイクが趣味。ラーメン二郎(京成大久保店がホーム)・蕎麦が大好物。

「黒澤明 DVDコレクション」13『静かなる決闘』

公式サイト https://publications.asahi.com/kad/





黒澤明 DVDコレクション」 
→ 1『用心棒』
→ 2『七人の侍』
→ 3『赤ひげ』
→ 4『椿三十郎』
→ 5『天国と地獄』
→ 6『羅生門』
→ 7『乱』
→ 8『隠し砦の三悪人』
→ 9『生きる』
→ 10『蜘蛛巣城』
→ 11『醉いどれ天使』
→ 12『野良犬』





黒澤明監督作品と「スター・ウォーズ」シリーズ 
→ その一その二
→ 「黒澤明という時代」(文藝春秋)
→ DVD「羅生門」その一
→ DVD「生きる」・「赤ひげ」
→ DVD「姿三四郎」・「續姿三四郎」
→ DVD「一番美しく」
→ 「黒澤明」関連の記事








原作は「君の名は」や、
「放浪記」で知られる、
劇作家の菊田一夫で、
そもそもは千秋実が主宰する、
劇団薔薇座の為に書き下ろした、
「堕胎医」の映画化です。
千秋は黒澤の初期の作品を観て、
「鋭い作家が出てきたな」
と、関心を持っていたとか。
千秋は後に黒澤作品の常連になりますが、
この頃は新劇に傾倒していて、
黒澤が新生新派の為に書いた、
戯曲「喋る」を観て、
「僕の劇団にも書いてくれ」
と、頼みに行き、
「君の劇団、僕はよく観てるよ」
「僕も書きたいな」
と、聞いて感激したそうですが、
結局、戯曲の執筆は、
黒澤が多忙になり、
流れてしまったそうです。
しかしこのやりとりが、
この「堕胎医」の映画化と、
後の千秋の黒澤作品出演の、
直接のきっかけになりました。
前回「野良犬」の、
ブログ記事でも書きましたが、
「野良犬」の一本前であるこちらは、
やはり東宝争議の真っ最中で、
この作品が初めて東宝から離れた、
"第二の処女作"。
以降、「野良犬」「醜聞」
羅生門」「白痴」が、
他社で撮られた作品になります。
ストーリーは当時蔓延し、
社会問題になっていた梅毒を取り上げ、
誤って手術中に梅毒に感染してしまう、
青年医師の苦悩を描く作品。
前作「醉いどれ天使」で、
ヤクザ役で黒澤作品初出演した、
三船敏郎が一転して、
倫理性の強いインテリ医師を演じます。
登場シーンはまずは手術着に、
マスクで完全に顔を隠し、
外科医という強烈な印象を与えてから、
徐々にマスクを取るという、
一工夫があります。