西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

【関東第三十一番】光岩山 釈迦院 岩槻大師 彌勒密寺 (喜多向不動尊)

宗派 真言宗智山派
本尊 不動明王
339-0057 さいたま市岩槻区本町2-7-35
公式サイト http://www.evam.ne.jp/iwatukidaishi/





光岩山釈迦院岩槻大師 彌勒寺(喜多向不動尊)


さて東北道で加須から岩槻に戻りまして、
再び【関東第三十番】、
光岩山釈迦院岩槻大師彌勒寺こと、
喜多向不動尊に戻りました。


山門  門前の寺号標石




しかし院号と寺号の間に、
「岩槻大師」って、
一体どういう扱いなんだろう。
そもそもその大師って、
弘法大師空海なのか?、
興教大師覚鑁なのか?
院号が「釈迦」で、
寺号が「弥勒」で、
本尊は「不動」?
謎は深まるばかりです。・



山門左の案内  山門右の案内


山門の左右に各種イベントの説明が、
箇条書きでありますが、
公式サイトによればこちらの創建は、
弘法大師空海生誕の宝亀五年(774)とか。
第一世の開成和尚は桓武天皇の兄で、
摂津国勝尾山へ向かう途中、
ここ岩槻ので疫病に苦しむ人々に会い、
金色の弥勒菩薩を安置して、
開山したとされています。
なんで摂津に向かって岩槻なんだろ。
しかしだから「弥勒寺」なんだねぇ。
その後大同二年(807)に、
弘法大師空海が巡錫の折りに、
本尊大日大聖不動明王を始めとする、
五大力尊として安置したんだとか。
ははーん、「大師」は、
よくある弘法大師伝説ですね。
ここで本尊が不動に代わります。




交通安全祈祷殿


参道右手には交通安全祈祷殿があり、
ご本尊の写しらしいお不動様がおわしました。
こちらのお寺の解釈では、
何故、自動車祈祷が必要なのか?
と、いう問いに、。
一台の車が完成するには、
何百何千という多くの人々の手を経るので、
その過程において、邪気が入り込んで、
運転においても魔が差すと説きます。
その邪気を開眼加持し災難を祓うのだとか。



薬師堂  子育て人形大師




参道右手には薬師堂や、
弘法大師1150年遠忌を記念して、
建立された「子育て人形大師像」。
子供達の健やかな成長を願うと共に、
人形の街岩槻の発展を祈念したものなんだとか。





本堂


さてようやく本堂にお参りしました。
納経して御朱印を頂戴すると、
なんとこれから
第580回経典誦経会がちょうど始まるので、
参列してはどうかとのお誘いが。




第580回経典誦経会  白衣を着て読経するゾウ氏




南無大師遍照金剛の白衣を貸与されて、
「観世音菩薩普門品第二十五」
を、最前列で誦経する、
谷中の日蓮宗寺院檀家の、
ゾウ氏(49)お嫁さん募集中。




地下仏殿入口  お砂踏み道場地下仏殿




誦経の後は、四国八十八ヶ所霊場の、
お砂踏みが出来るという、
地下仏殿に通されました。
大師像が立ち並ぶ仏殿に出る手前は、
善光寺の「お戒壇めぐり」のような、
真っ暗闇を手探りで進みました。
さて思いの外時間がかかってしまいましたが、
これも仏縁とてもありがたいことです。




第三十一番ご朱印




さてこれにて、
「涅槃の道場」千葉の札所、
「菩提の道場」埼玉の札所が終わり、
残すは「発心の道場」神奈川の札所一か所と、
「修行の道場」東京の札所のみとなりました。
今年中には無理ですが、
来年にはいよいよ結願出来そうです。