「みをつくし料理帖」シリーズ【全十巻+特別巻】(ハルキ文庫)

公式サイト　http://www.kadokawaharuki.co.jp/miwotsukushi/list/

「みをつくし料理帖」シリーズ全十巻＋特別巻

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

花散らしの雨 みをつくし料理帖

想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

小夜しぐれ (みをつくし料理帖)

心星ひとつ　みをつくし料理帖 (角川春樹事務所　時代小説文庫)

夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所　（時代小説文庫）)

残月 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)

美雪晴れ―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)

花だより みをつくし料理帖 特別巻

今更ながらではありますが、
ＰＣの予測変換にも出るほどの、
この高田郁さんの、
ベストセラーシリーズの、
全巻+特別巻11冊を、
実母のススメで貰い受け、
じっくりと読んでみました。
いや断片的にはテレビドラマも、
何話か観たことがありますし、
今、映画化が進んでいることも、
知識としては存じていました。
でも時代考証はどうなんだろう。
ちょっと疑問に感じていて、
どうしも食指が伸びずにいたんデス。
しかも、ワタシそもそも、
女性作家の時代小説が、
面白いと思ったことが少なくて、
ましてやチャンバラっけのない、
色恋沙汰の系統も苦手。
しかしこのシリーズはさすがいいなぁ。
人情モンとしても
ラブストーリーとしても、
時代小説シリーズとしては、
近年稀にみる秀作。
料理がすべて著者の考案で、
巻末にレシピが載っているのもいい。
ホント、美味しそう。
自分で料理が出来たら、
作ってみたい料理だらけデス。
しかし何よりも素晴らしいのは、
連作小説にありがちな、
行き当たりばったりや、
引き伸ばし的な進行が全くなくて、
書き下ろしの初めから、
起承転結がしっかりと、
作者の中にあったであろうということ。
そうでなければこの完成度は、
けして生まれなかったことでしょう。