Prime Video「伊豆の踊子」(1974)



さて今日の午前中は、
昨年度役員を務めた自治会の最後の集いで、
午後は義姉のスマホの機種変に付き合いまして、
あっと言う間に一日が終わってしまいました。
てな訳でいつもの貯金ネタです。





港屋旅館
伊豆大島波浮港・旧港屋旅館内の展示)





【1泊3日伊豆大島2016】
→  東海汽船 さるびあ丸 (2代目)
→  愛らんどセンター 御神火温泉
→  三原山 〜三原神社〜
→  東京都立大島公園 〜海のふるさと村〜
→  伊豆大島 天然温泉の宿 ホテル白岩
→  東海汽船 高速ジェット船セブンアイランド大漁 その一
【0泊2日伊豆大島2021】
→  ①東海汽船 さるびあ丸 (三代目)
→  ②伊豆大島サイクリング
→  ③食事処 おともたち
→  ④伊豆大島 源泉掛け流しの宿 湯の宿 くるみや
→  ⑤東海汽船 高速ジェット船セブンアイランド大漁 その二






先日の伊豆大島一周サイクリングで、
川端康成の代表作「伊豆の踊子」の、
モデルとなった旅芸人の一行が、
伊豆大島波浮港に暮らしていたことを知り、
突如ワタシの中で沸々と湧き出した
伊豆の踊子」プチマイブーム。








→ 「伊豆の踊子」(新潮文庫) & Prime Video「伊豆の踊子」(1963)



伊豆の踊子 (新潮文庫)

伊豆の踊子 (新潮文庫)

伊豆の踊子

伊豆の踊子

  • メディア: Prime Video






先週、新潮文庫を購入して、
原作を読み直し、
続いてAmazonPrimeで
この昭和三十八年(1963) 製作の、
吉永小百合主役映画を鑑賞しましたが、
今回は、昭和四十九年(1974)製作の、
山口百恵主演映画を有料レンタル致しました。




伊豆の踊子

伊豆の踊子

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

山口百恵の映画初主演作。計12作品にわたって共演した現夫の三浦友和との第1回共演作。大正末期を舞台に、旧制一高生と踊り子の淡い恋とその後の切ない別れを描いた川端康成の小説の映画化。山口百恵の相手役は、一般公募で1万通にのぼる応募の中から選ばれた三浦友和が射止めた。天城に向かう山道で旅芸人の一行に出会った一高生・川島は、一行の中に、古風な髪形の似合う美しい娘・かおるを見つける。川島と一行は下田まで同行することになった。


う~ん。
正直何か期待外れです。
いや、つまらない訳ではありません。
そもそも原作をどのように解釈しているのか、
吉永小百合版と比較したかったんですが、
全然、演出と脚本の流れの大筋に、
大きな違いが見られません。



前回も少し触れましたが、
伊豆の踊子」は今までに、
全部で6回映画化されています。
時系列に記せば下記の通りです。

①『恋の花咲く 伊豆の踊子』(松竹)
昭和八年(1933)公開 白黒・サイレント映画124分。
監督:五所平之助 脚本:伏見晃
出演:田中絹代・大日方傳
②『伊豆の踊子』(松竹)
昭和二十九年(1954)公開 白黒98分
監督:野村芳太郎 脚本:伏見晁
出演:美空ひばり石濱朗
③『伊豆の踊子』(松竹)
昭和三十五年(1960)公開 カラー87分
監督:川頭義郎 脚本:田中澄江
出演:鰐淵晴子・津川雅彦
④『伊豆の踊子』(日活)
昭和三十八年(1963)公開 カラー87分
監督:西河克己 脚本:井手俊郎西河克己
出演:吉永小百合高橋英樹
⑤『伊豆の踊子』(東宝
昭和四十二年(1967)公開 カラー85分
監督:恩地日出夫 脚本:恩地日出夫井手俊郎
出演:内藤洋子・黒沢年男
⑥『伊豆の踊子』(東宝
昭和四十九年(1974)公開 カラー82分
監督:西河克己 脚本:若杉光夫
出演:山口百恵三浦友和

つまりこれは47年前の作品ですが、
映画化最新作ということになります。



なかなかヒット曲に恵まれずに、
暗中模索状態だった、
山口百恵の主演第一作映画です。
この映画を製作する前に、
山口はグリコのCMに起用されて、
相手方は新人の三浦友和が選ばれて、
大林宜彦が製作したんですが、
当初はそのままこの映画も、
大林が監督する予定だったそうです。
しかし山口が忙しすぎて、
撮影は三日のみといわれ大林は断ります。
結局、監督は昭和三十八年(1963)の、
吉永小百合主演作品と同じ、
西河克己が務めます。
相手方も当初は「現役東大生」を、
起用するつもりだったようですが、
西河がグリコのCMを観て、
三浦を推して採用します。
これが後に映画では計12作品、
テレビドラマでは「赤いシリーズ」等で、
大ヒットを連発する、
百恵・友恵コンビの礎の作品となりました。
しかし実際、撮影日数も20日間と短く、
昭和三十八年(1963)の映画と比べると、
半分の予算と撮影日数だったそうで、
ロケはほとんど伊豆には行かずに、
奥多摩で撮影しているのだとか。



結果的に同じ監督ということもあり、
原作を映画化したというよりも、
吉永小百合主演作品の、
リメイクといった感じで、
吉永小百合山口百恵
高橋英樹三浦友和も、
どうにも似通った解釈の、
キャラクターに統一されています。



これは「伊豆の踊子」を愉しむというよりも、
山口百恵の美しさを愛でる為の作品ですね。
(その点では吉永小百合主演作も同じです)
一部のシーンでは山口百恵が忙しすぎて、
そっくりさんが演じているそうなので、
そんなシーンを探すのも楽しいかも。



しかし山口百恵さんって、
自分が子供の頃には、
なんか性格キツつそうな、
ちょっと怖いお姉さん。
と、いう印象がありまして、
正直あんまりファンではなかったけど、
今こうして当時の映像を観ると、
不思議な魅力がある女優さんですよね。



完全版 山口百恵は菩薩である

完全版 山口百恵は菩薩である



こんな本が刊行された訳も、
今ではなんとなく、
分かるような気がします。