「「日本の伝統」の正体」(新潮文庫)





さて、雨の土曜日デスが、
いつも通り眉二郎シャッター隊に、
参戦する気マンマンでおりましたら、
なんと今朝になってから、
ラーメン二郎京成大久保店の奥様より、
「今日は雨が強いのでお休みしまーす☂」
と、メールが入り拍子抜けデス。
てな訳で、人気のない、
貯金の読書ネタを放出します。



「日本の伝統」の正体(新潮文庫)

「日本の伝統」の正体(新潮文庫)


「日本の伝統」の正体
現在、「伝統」と呼ばれている習慣の多くが明治時代以降に定着したと聞いたら驚く人も多いかもしれない。
例えば、喪服は黒色でなく、室町時代以降、江戸時代に入っても白色だったし、七五三は関東限定の地域イベントだった。正月の代名詞ともいえる初詣に至っては誕生したのは明治中期で、今、世間を揺るがしている相撲が「国技」と呼ばれ始めたのは国技館がつくられた明治末だ。
歴史が浅いから価値が下がるわけではない。重要なのは、「伝統」と呼ばれる習慣の背後にはビジネスや権威付けをもくろむ人間が存在するという視点を持つことだと著者は指摘する。「伝統」の二文字が大好きな日本人にとっては耳が痛い話も多い。本書を読むと、我々がいかに深く考えずに前例を踏襲しているかに気づかされるだろう。

★「初詣」は江戸時代になかった? ★「江戸しぐさ」のいかがわしさ ★神前結婚式は古式ゆかしくない ★「古典落語」は新しい? ★恵方巻は、本当はいつからあったのか? ★アレもコレも「京都マジック」! ★初めて「卵かけご飯」を食べた男とは? ★サザエさんファミリーは日本の伝統か? ……一見、古来から「連綿と続く伝統」のように見えるしきたりや風習・文化。しかし中には、意外に新しい時代に「発明された伝統」もある。もっともらしい「和の衣裳」を身にまとった「あやしい伝統」と、「ほんとうの伝統」とを対比・検証することで、本当の「ものの見方」が身につく一冊。 フェイクな「和の心」に踊らされないための、伝統リテラシーが磨かれる!


ワタシを個人的に知っている方ならば、
まさにワタシがよく与太話で、
話題にしているような内容の本デス。
一部ツッコミたくなるような、
あやしい解説もありますが、
「伝統という言葉に騙されるな!」
というのはまさに同感デス。
「長く続けば正しくて良いもの」
とも思いませんが、
「伝統があるんだから良い」
と、押しつけがましい論理が、
一番やっかいなものデス。
価値観は時代により、
変化するものなのデス。
ですからその習慣、慣習が、
長いか、短いかは問題ではありません。
この本はこの手の雑学本の類では、
とてもよくまとめられた一冊だと思います。