「耳鼻削ぎの日本史」(文春学藝ライブラリー)

公式サイト https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784168130809





今日も雨が降ったり止んだりの土曜日。。。
ラーメン二郎京成大久保店は、
9月12日(日)までお休みなので、
土曜シャッター隊も再来週までお預け。
振れかえれば先週の三連休は、
ラーメン二郎越谷店・小豚
ラーメン二郎大宮公園駅前店・小ぶた
我孫子駅弥生軒・唐揚げ2ヶそば大盛
と飽食し、少しリバウンド気味なので、
今日は筋トレと読書で過ごします。





なぜ「耳なし芳一」は耳を失ったのか。なぜ豊臣秀吉朝鮮出兵で鼻削ぎを命じたのか。史料博捜と耳塚・鼻塚の現地踏査の結果、日本史上最も有名な猟奇的習俗に隠された意外な真実が明かされる!耳鼻削ぎ図版と「爪と指」に関する論考を増補。身体部位から、日本社会の豊穣なシンボリズムを拓いた画期的論考。


以前「洋泉社歴史新書y」から発行された、
清水克行著「耳鼻削ぎの日本史」
を、探しておりましたが、
どうしても手に入らずに諦めておりました。
ところが知らぬ間に、
「文春学藝ライブラリー」で、
「補論」「再刊」されていたんですね。
文庫サイズで1,540円(税込)は、
ちょっとお高いデスが、
見つけた嬉しさに古本を探さず購入しました。




巻末の解説で高野秀行氏も書いていますが、
「本書は「まさかの」徹頭徹尾、耳鼻削ぎの話」。
はじめに全国各地の耳塚・鼻塚の伝説を訪ねて、
耳鼻削ぎは一体誰が何の為に与えた刑罰なのか。
戦場での耳鼻削ぎの真実を検証して、
耳鼻削ぎの歴史的経緯を辿ります。
耳なし芳一ははたして何を象徴しているのか。
はたして耳鼻削ぎは、
「みせしめ」なのか「宥免刑」なのか。
各地に残る「耳塚」「鼻塚」の真偽。
洋泉社歴史新書y」版に、耳鼻削ぎの図版と、
「爪と指」に関する論考が増補されています。



今まで長年感じていた、
日本の肉刑に関する疑問が、
ほとんど晴れました。
中でも特に興味深かったのは、
中華文明の影響を、
「中国隣国型」と、
「辺境型」に分けている点。
そもそもこの考え方は、
銭貨の自鋳と輸入の問題を、
導き出す論旨なのだそうですが、
日本は古代「隣国型」の体制を取り、
中世に入り一転して、
「辺境型」にシフトしたという説です。
我々現代の日本人が、
今の中国文化そのものや、
「隣国型」の韓国や北朝鮮に対して、
違和感を感じるのは、
この「シフト」による影響かも。
これは銭貨、肉刑ならずとも、
あらゆる点であてはまる理論かもしれません。




いや、ホントこの本は面白かったなぁ。
最近読んだ本ではピカイチ。
かなりオススメです‼️