「仏像半島〜房総の美しき仏たち〜【前半】」千葉市美術館 その二 (波の伊八 その三)

2013年4月16日(火)〜 6月16日(日)
開館時間 10:00〜18:00/金・土は20:00まで *1
休館日 5月7日(火)、5月20日(月)、6月3日(月)
観覧料 一般1000円(800円)・大学生700円(560円)・小・中学生、高校生無料*2
260-8733 千葉市中央区中央3-10-8 
美術館公式サイト http://www.ccma-net.jp/
特別企画公式サイト http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2013/0416/0416.html




千葉市美術館 その一 → 「どうぶつ大行進〜江戸時代から現代、美術のなかの動物たち〜」
波の伊八 その → 





仏像半島〜房総の美しき仏たち〜




→ 出品目録・展示替えスケジュール(PDF543KB)





チーバくんのツイートで知った千葉市美術館の特別展。
みろくやゾウと行く約束をしておりましたが、
今日、千葉に行く予定が出来たので、
待ちきれなくて"下見"と称して行ってみました。




複合施設「千葉市中央区役所・千葉市美術館」



その一でも書きましたが、
旧川崎銀行千葉支店を鞘堂方式で包み込む複合施設「千葉市中央区役所・千葉市美術館」。





千葉市美術館入口  入口のポスター




中で一緒になりますので、
あまり意味はありませんが向かって右が、
一応、千葉市美術館の入り口のよう。
当然会場内は撮影禁止です。






薬師如来坐像・龍角寺(印旛郡栄町)




→ 天竺山 寂光院 龍角寺 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地




第一会場「序章 仏教文化の曙光」として、
出迎えてくれたのはこの重要文化財
薬師如来坐像・龍角寺(印旛郡栄町)。
頭部が関東では珍しい白鳳仏であることは、
お寺訪問時に記事にしました。
あの時は壇の奥にあったので、
あまりじっくりと拝せかなった記憶がありますが、
今日は視線で穴が開くほど拝見させて頂きました。


→ [史跡・記念碑[城跡・城址浮岳山 昌楽院 深大寺 その二 〜深大寺城跡〜 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地



やはり関東の白鳳仏のもう一例、
深大寺の釈迦如来倚像とお顔が似ています。
続いて「一章 平安仏 造像活動の開花」になります。




薬師如来坐像・常灯寺(銚子市)




→ 「房総の仏像・仏画〜千葉県の指定文化財展〜」千葉県立中央博物館 その二 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地



千葉県を代表する定朝様式の重要文化財
常世田薬師」こと薬師如来坐像・常灯寺(銚子市)。
千葉県立中央博物館で精巧なレプリカにはお会いしておりましたが、
本物には初めての邂逅。
定朝様よりはちょっとキツイお顔の印象。
東国武士の影響の及ぶ鎌倉期の補修なのか。。。
お次は「二章 鎌倉期以降の展開」。






清涼寺式釈迦如来立像・正覚院(八千代市)




→ 池證山 正覺院 鴨鴛寺 【吉橋大師第七十三番】 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地



こちらもお寺に伺ったものの、
毎年花祭り(4月8日)のみのご開帳でお会い出来なかった、
清涼寺式の釈迦如来立像・正覚院(八千代市)。




→ 松林山 大圓寺 その三 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地



目黒の大圓寺よりも、目をカッと見開いていて、
これもキツイお顔つきの印象。
はっきりとした衣の載金文様は後補とか。。。
そして「三章 仏像半島の諸相・一節 七仏薬師と妙見菩薩」。





七仏薬師如来坐像・松虫寺(印西市)




→ 摩尼珠山 醫王院 松虫寺 〜松虫姫御廟〜 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地



こちらもついにお会いできた仏様七躯。
通常三十三年に一度しかご開帳されない、
重要文化財・七仏薬師如来坐像・松虫寺(印西市)。
坐像と立像は別々の重文指定で、
そっくりだけど製作は平安末期から鎌倉期に至るらしい。
なぜかみなお鼻が削れているのはなんでだろう。
さて「三章 二節 房総の鋳造仏と上総鋳物師」。




千手観音菩薩立像・那古寺(館山市)




→ 【坂東第三十三番】補陀洛山 那古寺 (那古観音) 〜和泉式部供養塚〜 《坂東三十三ヶ所結願御礼》 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地




坂東三十三ヶ所結願以来の再会。
千手観音菩薩立像・那古寺館山市)。
やはりお寺では遥か遠くの拝謁だったので、
これだけ間近で拝せることに感動。。。
お顔の美しさ、規模の大きさ、
千葉県を代表する金銅仏。
当然、重文指定です。




不動明王立像・結縁寺(印西市)




→ 「房総の仏像・仏画〜千葉県の指定文化財展〜」千葉県立中央博物館 その二 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地
→ 晴天山 結縁寺 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地




こちらも千葉県中央博物館の特別展以来の再会、
重文・不動明王立像・結縁寺(印西市)。
失礼ながら妖怪人間ベロにも似た少年ぽさが魅力の立像。
台座が溶けているように見えるのは、
天正年間(1573〜1592)に火災に遭った跡だとか。
「三章 三節 房総の仏教絵画」、
「三章 四節 房総が生んだ法華の傑僧」を終えて、
最後は「三章 五節 波の伊八」。





初代・波の伊八作・倶利伽羅竜・大山寺(鴨川市)





→ 「波の伊八」の検索結果一覧 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地




過去にこれだけ記事にしておりますが、
初代武志伊八信由こと「波の伊八」(1751〜1824)の作品、
倶利伽羅竜・大山寺(鴨川市)。
美しく力強い彫刻です。
「波を彫らせては天下一」と言われて「波の伊八」と呼ばれ、
葛飾北斎は、伊八の彫った波に影響されて、
あの名作「神奈川沖浪裏図」が完成したとされています。





「仏像半島」図録(2300円)





いやいや、ここにはすべて書き切れませんが、
合計約150体という仏像がところ狭しと並ぶ、
とても盛り沢山で素晴らしい展覧会。
千葉の仏像は残り、
成田山不動尊、芝山の仁王尊、松戸万満寺の金剛力士でも揃えば、
オールスターじゃないの?というくらい豪華な顔合わせ。
当然、図録(2300円)も買っちゃいました。
展示替え後半の5月21日以降も再訪は必至です。。。






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*1:入場受付は閉館の30分前まで

*2:※カッコ内は前売券、団体20名様以上、および千葉市内在住65歳以上の料金。障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料