公式サイト https://longride.jp/minamata/
さて、先月の九州ツーリングで、
薩摩川内から熊本市内に向かって、
美しい海岸線を走っておりますと、
鹿児島県出水市の県境を越えると、
熊本県水俣市に入りました。
あぁ、ここがあの水俣病の水俣か。。。
そういえば、数年前に公開された、
ジョニー・デップ製作・主演の映画、
まだ観ていないなぁ。。。
・・・なんて思いながら、
結局は立ち止まることもなく、
そのまま通り過ぎたのですが、
最近偶然にもAmazon Videoで、
prime会員特典になったようなので、
早速鑑賞してみました。
まず確認せねばならないのは、
これが「史実に基づいた物語」であること。
たとえ「ドキュメンタリー映画」であっても、
それが完全な事実でないことも当然ですが、
この映画には「史実と違う脚色」があります。
あくまで写真家のW・ユージン・スミスと、
アイリーン・美緒子・スミス夫妻の写真集、
『MINAMATA』の製作の様子を、
演出を交えて物語としたものです。
アメリカ映画の「史実の基づいた物語」は、
この作品に限らずおかしなものが多いですが、
日本を舞台にしたものは、
更におかしくなる傾向があります。
また、水俣市の市長は、
当初は市として協力する姿勢を示し、
いくつか要望も出しそうですが、
実行委員会が先行上映会で、
後援を依頼した際には、
内容が適切かどうか不明だとして、
後援の拒否をしたんだとか。
一方熊本県は後援を承諾しました。
そのような点を踏まえた上で、
私は謹んで鑑賞した次第ですが、
私は今だからこそ、
この昨今だからこそ、
日本人はこの映画を観るべきと思います。
劇中、チッソの社長がユージンにこう言います。
「微量ならば存在しないも同じだ」
少なくとも私は観てよかったと感じています。
死ぬまでにしたいこと、人生でやり残したことが、また一つ消えてゆく。かも。
— makotojinrei@元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】 (@makotojinrei) 2023年9月4日