- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1988/01
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全作読破が近づき、
悲しいながらももうすぐ終わろうとしています。
やはり最高傑作といわれる
「蝉しぐれ」は、
確かに素晴らしかったのですが、
こちらの作品のストーリー展開の巧妙さにはただ驚かされるばかりでした。
基本的には、少録の下士の次男坊が、
ドロドロとした権力抗争いを親友に打ち勝って、
成功するサクセスストーリーなので、
私の嫌いな「後味の悪さ」が残りますが、
それを補って余る魅力があるんです。
壮年期の主人公の回想が、
二つの時期に別れて展開するにもかかわらず、
実に自然に違和感なく進み、
読み手はギッチリと釘に打たれちゃいます!。
いやぁ・・・。これほど藤沢周平の「旨さ」を感じた作品はないですねぇ!。
う〜ん、すごい小説です。