財団法人 吉田秀雄記念事業財団
105-7090 港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留
公式サイト http://www.admt.jp
また一つ、入場無料の博物館の紹介。
こちらは電通さんの本社が汐留に移転して、
2002年12月に、四代目社長・吉田秀雄さんの生誕100年を記念し、
開設された広告の博物館です。
マーケティングと広告の専門図書館も併設されています。
江戸時代、字の読めない人にむけた、
商品そのものの形をした木製看板や、
錦絵・浮世絵の広告から始まり、
明治の文明開化、
大正のモダニズム、
昭和初期の戦時下中のプロパガンダ、
そして戦後の復興、
高度経済成長・・・。
広告は世相そのものを象徴する文化であると、
再認識させられました。
それぞれの時代のヒット商品の実物も陳列されています。
戦時下はあの棟方志功まで戦意高揚目的のポスターを書いていました。
「鬼畜」米英に「貯蓄」で対抗しよう!!。みたいなの。
びっくり。
後半は名作CMをモニターで検索することの出来る施設。
私が高校生の頃に放映されていた、
鼻をたらした「ピカピカの一年生」と、
同い年のタヤパン(断腸)と、
今ここで並び、二人でそのCMを観ることになろうとはねぇ・・・。
面白いですよ、ここ。
お薦めです。
実は私、本社にいた頃、
初めてビジネス雑誌に広告を載せてみようという、
プロジェクトリーダーをやらされたことがあります。
代理店の人(電通さんじゃないですよ。)と、
あーでもない、こーでもないと、
毎日毎日、細部の細部まで話し合い、
そんなとこ誰も気にしねーよ、ってとこまで、
悩んで、迷って、やり直して、
さて、真ん中のメインの写真を撮ろうとするも、
モデルを雇う金を節約して、
見てくれのいい社員を口説き、煽て、連れ出し、
景色の良い、光の良い、ロケ地を選んで、
明け方から昼まで、
何度も何度も同じポーズをとらせて写真を撮るも、
ほとんど最後は結局CGで、
これならどこで撮っても一緒じゃん。
・・・みたいな仕上がりでしたよ。
結局このプロジェクトはあまり成功せずに終わりました。
でもあれから明らかに私の広告を見る目が変わりましたね。
これってマーケティング全体に言えることなんでしょうけど、
あまりキレイに上手くまとまっちゃったら、
なんの魅力もなくなっちゃうんですわ。
万人受けじゃダメなんですな。
難しいところです。
この経験で得た私の財産。
広告代理店の担当者が飲み友達になって、
今でも交流があることと、
紹介された最高の焼き鳥屋さん。
だめだこりゃ。