国指定史跡 栃本関跡
369-1901 秩父市大滝1623 他
さて車は一路、雁坂トンネルで、
山梨県から埼玉県へと向かいます。
現在、雁坂トンネルは、
7月1日(水)〜11月30日(水)まで、
通常、普通車730円のところ、
全車種通行料金が無料サービスちう。
6625mの長いトンネルを抜けると、
そこは山深い奥秩父。
ここからワタシのリクエストで、
わざわざ細い旧道を登り、
旧大滝村の栃本集落周辺を目指します。
埼玉県内ではございますが、
この通り「熊出没注意」のある山奥です。
そもそもは戦国時代に武田家が設けたこの栃本関所。
中山道と甲州街道の間道である、
この秩父往還の通行人を取り締まりました。
武田家臣だった大村氏は、
主家滅亡後の慶長十九年(1614)、
関東郡代だった伊奈忠次に、
ここの番士に任じられ、
幕末まで代々番士の職を勤めた名主です。
この役宅は文政六年(1823)の再建。
玄関や上段の間、外部の木柵が、
往時の面影を留めています。
そのまま少し秩父市街方面に向けて進むと、
麻生という集落にこの麻生加番所跡があります。
寛永二十年(1643)に幕府役人が巡見した際に、
栃本関所の警備の手薄なのを見て、
ここに加番所を設置させました。
こちらも名主宅を役所とし、
番人詰所がありました。
現在の建物は安政四年(1857)の再建で、
今も「番屋」と呼ばれているとか。
こちらは今も子孫の方が住まわれている様子です。