続・恥ずかしい病気!? 入院手術編 五日目 (痔瘻完治手術)



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いまにし胃腸肛門科、
よもやまだ「耐性」ではないでしょうけど、
昨夜はあまりハルシオンが効かず、
ウトウトと寝たり起きたりと浅い眠り。
久しぶりに仕事の夢を見ましたが、
目覚めてみるとこれは逆に心地がよかった。
たまには時間に追われて焦るという、
適度のストレスは必要なのかもしれません。



さて、朝一番の処置で、
ついにシャワーの許可が出ました。
これで気分が悪くならなければ、
午後には浴槽にも浸かれます。



病院のお風呂




この病院のお風呂、
男女共同なので、順番制で名前を書き、
自分が終わったら○印を付け、
次の人を呼び出すというシステム。
これが一人で入るには広すぎるほど立派なんです。
なんとブルジョワジーなジェットバスです。
これになるべく一日三回位入れとのこと。




いやぁー、これで、
風呂上りのビールでもあれば、
いつまでも入院していてもいいかもしれない。




冗談はともかく、
だんだんと、座浴の良さが、
癖になって参りました。
ここの入院患者は皆、
一時間に約一回、一日に10回以上、
借りている座浴器を持参して、
せっせとトイレに通い、
尻を洗っている訳ですが、
最初は滑稽に思えたこの光景が、
おぉっ、○○さん、頑張ってるな。、
オイラも負けちゃいらんねーや。
」と、
思えてくるから不思議です。




さて今日も夕方かみさんが来てくれました。
二階手術室前の談話席を一時間占領。
この後に個室が空いても、
このまま大部屋に残れば、
特別小遣いの支給を受けることで妥結。
これでPSPでも買おうかなぁ〜。




さて今夜の看護師さん、
さすがに一昨日の方がお見えでした。
しかし、看護師さんの引継ぎってすげぇ〜なぁ〜。
オイラの血圧だの体温は勿論の事、
便の固さから回数、出血の様子、飲んでいる薬の種類、
はたまた手術当日に指輪をつけたまま、
手術室に入ってしまい、
預かってもらったことまで、
どの看護師さんも皆ご存知なんです。
我が職場も「引継ぎ」はとても重要なんですけど、
全くといっていいほど敵いません。




さて、10日で退院出来るのであれば、
ようやくその半分となりました。
しかしどうやら、話によれば、
二週間は覚悟せにゃならぬようで・・・。
まだ1/3か・・・。




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「利休にたずねよ」


→ 「雷神の筒」



入院読書の第一本目は、
この「雷神の筒」を読んで以来、
ずっと読みたかった山本兼一氏の、
直木賞受賞作のこちらです。
普段であれば文庫化を待つところですが、
入院に備えて買ったハードカバーの一冊です。



利休にたずねよ

利休にたずねよ



作品中の黒田官兵衛の台詞ではありませんが、
私も若い頃は、茶の湯などには、
まったく興味のかけらもなく、
千利休なんぞ小賢しい茶坊主という偏見がありました。



しかし年を重ね、四十にもなると、
ところところで、名物とよばれたものや、
優れているという茶室を観てみると、
侘び寂びとよばれるものの良さをDNAが感じ、
茶室の狭さには、子供の頃に好んで作った、
ダンボールや古畳の「秘密基地」にも似た、
懐かしい安堵感を抱かずにはいれらません。



さて、この作品。
ありそうであまり多くなかった、
千利休を主役とした小説。
まず、文体と構成が美しい。
おまけに装丁も美しい。
そして、読み終えてまた、
題名が美しい。秀逸です。




切腹の間際、最愛の妻がありながら、
若き日の清く激しい恋を内心に抱きつつも、
身悶えすることなく、天下人秀吉に額ずかず、
己の美学の為に、死を賜る人間利休。



利休にたずねるのはいったい何か。
そして、誰か。




もちろん茶とは、侘びとは、美とは、ということですが、
作品中、利休が秀吉に言う、
この言葉に鳥肌が立ちました。



「美しさはけして誤魔化しがききませぬ。
道具にせよ、点前にせよ、
茶人は、つねに命がけで絶妙の境地をもとめております。
茶杓の節の位置が一分ちがえば気に染まず、
点前のときに置いた蓋置の場所が、
畳ひと目ちがえば内心身悶えいたします。
それこそ茶の湯の底なし沼、美しさの蟻地獄。
ひとたび捕らわれれば、命をも縮めてしまいます。」

やっぱり、茶道はオイラには無理だ。




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