「武士の家計簿 〜「加賀藩御算用者」の幕末維新〜」(新潮新書)

→ DVD「武士の家計簿」
→ 「無私の日本人」(文春文庫)





「無私の日本人」を読んでからというもの、
すっかり磯田道史さんマイブーム到来。
今更ではありますが五年前に観た映画、
武士の家計簿」の原作を手に取ってみました。




武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新 (新潮新書)

武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新 (新潮新書)




歴史学者の著者が神田の古本店で発見した、
加賀藩士の御算用家の武士のつけた家計簿、
「金沢藩猪山家文書」。
六代綏之から九代成之までの四代、
幕末の天保十三年(1842)から、
維新後の明治十二年(1879)年まで、
激動の三十七年分の詳細な記録を紐解きます。
猪山成之は下級武士から、
ソロバンで百五十石取りの上士になり、
明治政府でも活躍した人物。
同時にその金銭の記録で、
没落した士族の悲惨な状況も分かります。
わずか222頁の薄い新書なんですけど、
壮大なスケールの歴史ロマン。
逆によく一部分のみを切り取って、
映画にしたものだと驚きました。