103-8001 中央区日本橋室町1-4 日本橋三越本店本館
公式サイト http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/history/list02.html
さて、原則はこちらの【銅像】ネタは、
歴史上の人物のみにしようと思っておりますが、
「ゴジラ」「ハチ公」、「小便小僧」も取り上げてしまったことから、
あくまで「原則」で失礼致します。
そんな訳で今日は、ライオン。
ただしこのライオンさんたら、歴史は結構あるんです。
お江戸日本橋、
三井越後屋呉服店から続く三越本店本館の、
その正面玄関に鎮座する二頭のライオン像。
さて、このライオン像は、
「東京都選定歴史的建造物」に指定された、
昭和十年(1935)に増築改修された本館よりも古いもので、
大正三年(1914)からの設置だそうです。
自分の子供に「雷音」(らいおん)と名付けるほどのライオン好きの、
当時の支配人、日比翁助さんが、欧米視察でイギリスに注文したもので、
ロンドンのトラファルガー広場内のネルソン記念塔の獅子像がモデルだそうです。
イギリスの彫刻家メリフィールドさんが型をとって、バルトンさんが鋳造したとか。
→ 【御府内第四十五番】広幡山 観蔵院 - 旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】跡地
この御府内八十八ヶ所の第四十五番、観蔵院さんの聖観音が、
「三越ライオンで有名な山田真山作」とあったので、
日本人の作だと思っていましたらどうやら違うようです。
山田さんは、本店以外のライオンの作者でしょうか。
一対の獅子とは、いかにも狛犬的で、
なんとも日本的な発想ではありますが、
そもそもギザのピラミッドのスフィンクスも、
二体ではないものの、守護神的な役割だそうですから、
おそらくシルクロードを、
西、東、どちらから流れたものかは不明ですが、
案外その源流は通じているのかもしれません
さて、右側ライオンの上に貼られた、
三越さん公式の案内板には、
このライオン像は"必勝祈願の像"として、誰にも見られずに
背にまたがると念願がかなうと言い伝えられ、特に受験生の間
に人気があります。
と、ありますから、三越さんは特に、
"またがる"ことを禁止していないようです。
いやむしろ煽っているようですらあります・・・。
さすがは三井越後屋、三越さん、太っ腹です。