386-1431 上田市別所温泉1654
公式サイト http://www.kashiwayahonten.com/
さて今回の旅行の宿は、
信州別所温泉、
北向観音堂に隣接する、
創業百四十余年の老舗旅館、
観音様となりの宿・かしわや本店さん。
車は敷地入口で誘導され、
正面玄関に横付けされて、
意外なことにバレーサービス。
この落ち着いたロビーで、
チェックインを待つ間、
この抹茶と和菓子のサービスが、
とてもきめ細やかな嬉しい心配り。
日本武尊発見ともされる、
信州最古の別所温泉ですから、
展示されている古い絵葉書の写真で、
古くからの賑わいが偲ばれます。
ここかしわや本店は、
築百四十余年の本館と、
増改築された新館が、
迷路のようにつながっていますが、
不思議なことに上手く調和されていて、
重厚な雰囲気を醸し出しています。
戦前から皇族・華族も宿泊なさっていたようです。
歴史のある看板はロビーの中に掲げられていて、
「柏屋旅館」という漢字表記になっていました。
さて、我々の今夜の部屋は、
本館向かいの別館・四季亭です。
部屋に露天風呂が付いている部屋は、
先月の申し込み時すでに全室満室でした。
我々の部屋は神楽月の間です。
十畳と、次の間六畳の二室。
次の間の窓からは、
北向観音の温泉薬師瑠璃殿が望めます。
お風呂は、露天風呂や岩風呂、檜風呂が、
時間制で、男女・貸切と入れ替わります。
食前食後、深夜早朝、
なんだかんだと、
ほとんどのお風呂に入りました。
さて夕食は担当の仲居さんが迎えに来て、
本館二階の食事処に案内されます。
途中、この利き酒コーナーで、
地酒の試飲をさせて頂き、
こちらで選んだお酒を、
後ほど冷やして出してくれるんです。
食事処は和室の個室ですが、
テーブルにイスですので、
浴衣でも落ち着いて食事が楽しめます。
献立には「○○様」と名前入り。
まずは生ビールで母と乾杯。
知らず間に申し込んでいたコースは、
酒宴コースとのことで、
先ほど選んだ純米酒が、
北向観音護摩祈祷のミニボトルで、
人数分の4本戴けるようですが、
息子ら二人は未成年。
2本は部屋の冷蔵庫にお願いしました。
まずは先付、
信州和牛の柏もちと桑の葉ムース。
そして別所豆腐の的真丈のお吸い物。
今回のこの酒宴コースは、
この三段重での料理提供とのこと。
六文銭と風林火山はためく一ノ重は、
珍味中心の酒肴メニュー。
ニノ重は海と川の幸とされたおつくり。
ヤバイ、こりゃ日本酒に堪らない。
そしてメインと思われる三ノ重は、
信州和牛が鎮座しており、
これを固形燃料で熱した、
石板で焼き頂きます。
こりゃ美味くない訳がない!
食事は味が濃厚な鯉茶漬け。
当然ながら全く臭みはありません。
デザートはやはり名物のわらび餅。
あまり若い客層を見慣れていない仲居さん。
さかんに子供らにご飯が足りたかどうだか、
ずっと心配してくださいましたが、
おかげさまで四人ともに大満足です。
食事を終えた次男が、
築百四十余年の建物に興味津々。
天袋の襖を外し裏側をみると、
帳簿の紙の再利用なんでしょうか、
こんな古文書(?)を発見しました。
f^_^;
さて、本館食事処から、
別館の部屋に戻ると、
冷蔵庫に冷えた冷酒、
そして布団の脇のテーブルには、
このおにぎりとお新香の夜食があります。
なんと行き届いたサービスでしょうか!
そして就寝。
朝五時には北向観音から鐘の音が鳴り響き、
とても厳かに朝の目覚めを迎えます。
朝食も同じ食事処の個室です。
様々な野鳥が朝のさえずりを聞かせてくれます。
夕食後露天風呂に入った母は、
山の斜面から顔を出した、
ハクビシンに驚いたそうで。
濃厚なリンゴジュースと、
さすが信州の蕎麦は最高。
朝食も夕食同様にお重での提供。
これから運転がなければ、
これで朝から一杯やりたかった。
(T . T)
温泉の湯で湯がいて食べる、
この手作り豆腐が特に美味かったな〜。
味噌汁も変に格好付けていなくて、
具沢山と、信州味噌と出汁で、
朝から胃にスーと沁み渡りました。
朝食後のロビーのコーヒーサービスも嬉しい限り。
喫煙者にもこの図書室兼の談話室があるなど、
さすがの心配りに何度も驚かされた旅館でした。
とてもオススメ出来る宿です。
信州別所温泉に行かれる際には、
是非ご利用してみてはいかがでしょうか。