元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

習志野在住紀尾井町勤務の千葉都民。神社仏閣・歴史散歩、カメラ、自転車、バイクが趣味。ラーメン二郎(京成大久保店ホーム)・蕎麦が大好物。

「黒澤明 DVDコレクション」16『生きものの記録』

公式サイト https://publications.asahi.com/kad/





黒澤明 DVDコレクション」 
→ 1『用心棒』
→ 2『七人の侍』
→ 3『赤ひげ』
→ 4『椿三十郎』
→ 5『天国と地獄』
→ 6『羅生門』
→ 7『乱』
→ 8『隠し砦の三悪人』
→ 9『生きる』
→ 10『蜘蛛巣城』
→ 11『醉いどれ天使』
→ 12『野良犬』
→ 13『静かなる決闘』
→ 14『悪い奴ほどよく眠る』
→ 15『影武者』
黒澤明監督作品と「スター・ウォーズ」シリーズ 
→ その一その二
→ 「黒澤明という時代」(文藝春秋)
→ DVD「羅生門」その一
→ DVD「生きる」・「赤ひげ」
→ DVD「姿三四郎」・「續姿三四郎」
→ DVD「一番美しく」
→ 「黒澤明」関連の記事









世界的な大成功をおさめた、
七人の侍』の翌年の、
昭和三十年(1955)公開された作品で、
前々作『生きる』以来、
三年ぶりの現代劇。
米ソの核軍備競争や、
第五福竜丸被爆事件などで、
世界中の人々が、
核の脅威に怯える中、
原水爆の恐怖を、
真正面から取り上げた、
社会派ドラマです。
当時35歳の三船敏郎が、
70歳の老人を演じたことが、
公開前から話題となりますが、
当初は志村喬が予定されており、
脚本を書き進める工程で、
核の恐怖に怯えながらも、
エネルギッシュな、
中島老人を描いていると、
三船敏郎に白羽の矢が立ったとか。
盟友の作曲家、早坂文雄が、
ビキニ環礁の話を聞き、
「こう命をおびやかされちゃ仕事は出来ないねぇ」
と、嘆いたことが、
この作品制作のきっかけですが、
その早坂文雄は撮影の終盤に、
41歳で結核で亡くなります。
黒澤はショックのあまり、
撮影を一週間中止したんだとか。














『赤ひげ』以来五年ぶりの、
昭和四十五年(1970)公開で、
黒澤明監督作品、
初のカラー作品となった、
どですかでん』。
原作は『椿三十郎』や、
『赤ひげ』と同じく、
山本周五郎著の、
『季節のない街』を用いています。
主演は『赤ひげ』で、
子役・長坊を演じた頭師佳孝
『赤ひげ』で共演した、
三船敏郎は頭師を、
「こりゃシャンシャンシャンだ」
と言わしめたとか。
初のカラー作品ということもあり、
随所に色へのこだわりが見えます。
また逆に墨汁で影を描いて、
晴天の日を演出したという、
エピソードもあります
またこの頃不遇だった、
黒澤を支援する為に、
木下恵介市川崑小林正樹が、
働きかけて結成された、
「四騎の会」の第一回作品でもあります。
しかし結果的に本作の興行成績は明らかな失敗で、
黒澤は以後『デルス・ウザーラ』を挟み、
十年間に渡り日本映画界から遠ざかり、
四騎の会は本作と小林の『化石』の二本のみで、
自然消滅してしまいます。
ちなみに「どですかでん」は、
主人公の六ちゃんにしか見えない電車が
レールの継ぎ目を越えるときの音を模したもので、
原作者、山本周五郎が創作した造語とか。