西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

「出世花」「蓮花の契り〜出世花〜」(ハルキ文庫)

出世花 (ハルキ文庫 た 19-6 時代小説文庫)

出世花 (ハルキ文庫 た 19-6 時代小説文庫)

  • 作者:高田 郁
  • 発売日: 2011/04/15
  • メディア: 文庫
蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫)

蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫)

  • 作者:高田 郁
  • 発売日: 2015/06/13
  • メディア: 文庫




久しぶりの小説の、
"読書ネタ"でございます。
いや、本をあまり、
読んでいない訳ではないんです。
むしろ通常よりも、
読書の時間も長くあり、
かなり多くの小説を読んでおりますが、
ココに載せたいと思う作品に、
なかなか出会えずにおりました。
しかしこの高田郁さんの、
デビュー作とその続編は、
さすがに面白かったなぁ。。。




makoto-jin-rei.hatenablog.jp




この代表作の、
みをつくし料理帖
シリーズ同様に、
幕末期に江戸で生きる、
若き清き女性が主人公。
「不義密通の妻」を母に持ち、
父はその「妻敵討ち」を果せずに、
無念の死を遂げる。
「艶」は「縁」と名前を改め、
下落合の弔い寺「青泉寺」で、
死者の亡骸を洗い、
清めて浄土へ送る、
「三昧聖」となる。
職業への差別、淡い想いの恋愛、
そして実母との確執と和解。
「料理人」とは全く異なる、
「三昧聖」なんだけど、
生きることの意味を問うテーマは同じ。
透明感のある筆致はさすがだなぁ。
他の作品も読んでみよう。
高田郁プチマイブームの到来デス。