結局止まらなくなって
「ブッダ」読み終わっちゃいました。
高校の頃の感想は、
「ふーん、お釈迦様ってこんな人だったの!?」
ってな感じ。ぶぶぅーっ!!マチガイ!!
本当はシュバルツカッツェさんがおっしゃる通りに、
事実や史実がどうこう考えずに読めばいいのでしょうが、
どうも生半可な知識が邪魔をしてしまいます。
でもそれは手塚氏の「計算通り」であることが、
そのあとがきで披露されていまい、
まるで西遊記のお釈迦様の手の上で踊る孫悟空のようなもの・・・。
手塚氏はそもそもブッダの伝記そのものを書こうとなんて考えていないんです。
ストーリーのほとんどは手塚氏の創った架空の人物ですすみます。
ダイバダッタやアーナンダ(アナンダ)も実在の人物ですが、
設定はまるで架空のものです。
実際に活躍した弟子の史実は逆に押さえられていますね。
読み手の混乱を避ける為なのでしょうか。
手塚氏はブッダの人生そのものではなく、
大乗だの小乗だの、宗派だのを超えた仏教のエッセンスそのもの、
いや、それすらを超えた
「人々はどう生きるべきか」という人間愛の根元
を描きたかったのではないでしょうか。
作品中、第二の悟りを得たブッダはこう叫びます。
人間の心の中にこそ・・・神がいる・・・神が宿っているんだ!!