「泣いて馬謖を斬る」について


ニュースソース → http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/96697/




東京都知事石原慎太郎さんに対しては、
個人的な恨み(?)もあるので、
どうしてもちょっと辛口になってしまいます。




→ 【余話・与太話】地方公共団体が扱う個人情報




その辺りを考慮してお読み頂ければ幸いですが、
上記のニュースソースによれば、
この1日の日本シリーズ第5戦で、
完全試合目前だった山井投手を交代させた、
中日・落合監督の采配について、
石原都知事は、こう言ったそうです。

泣いて馬謖を切ったんですよ。
私はやっぱり落合のやったことは絶対に正しかったと思う。
本当のリーダーってなもんですな。」

・・・・・・・・・・・・。ほぇ!?。




落合監督の采配の賛否は別としてね、
落合監督諸葛亮孔明として、
山井投手を馬謖に喩えるというのは、
ちょっとこれ、まったく違いますがな。ねぇ。



落合監督は、マメがつぶれた山井投手を、
日本シリーズでの大舞台とはいえ、
アジアシリーズや、来期、今後を考えて、
このたった一試合で台なしにするわけにはいかないと、
泣く泣く交代を決心したようです。
「泣く」は同じでも、
諸葛亮の「泣く」理由とはまったく違います。




蜀の馬謖(ばしょく)は、
指揮官である諸葛孔明の命令に従わず、
独断で軍を自らの意思で進め、
その過ちにより魏に大敗してしまいます。
孔明は、馬謖の才を愛しており、
将来を大いに期待しておりました。
しかしながら、命令に従わなかったという、
軍紀を乱した者を、許してしまったとしたら、
軍の指揮官として、他の者への示しがつきません。
孔明馬謖の処刑を命じ、
処刑後、その遺骸の前で号泣したといいます。
その後、諸葛亮自身もこの責任を取り、
自らの地位も「丞相」から「右将軍」に降格しました。




たとえ愛する者であっても、
全体の規律を守るために、
その違反者を厳しく罰すること。
これが「泣いて馬謖を斬る」なんです。




これとは別に、
前の君主である劉備玄徳が、
けしてその才を認めなかった馬謖を重用してしまい、
このような大敗を導いてしまったので、
諸葛亮が、自身の不明を後悔して涙し、
馬謖の処刑を命じたという説もありますが、
いずれにしても、
慎太郎さんの「喩え」とはちょいと違いますわな。




山井投手が何を誤って、何を失敗したっちゅーねん?。




当、お遍らーず副部長、
中国「故事成語担当」、
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