→ 「深紅」

- 作者: 野沢尚
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/07/15
- メディア: 文庫
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テレビのニュース番組で映像の編集を担当する主人公。
編集の魔術は、視覚の罠か、虚実の合間を紡ぐ世界。
やがて彼女は自らが陥れた男性と交錯し合い・・・。
長男が生まれる寸前まで、
教育テレビの下請けで、
教育番組のADをしていたかみさんに、
映像編集の様子は何度も聞いていましたが、
生のニュース番組ともなれば、
その苦労は何十倍のことでしょう。
しかし、この小説は面白く、
そして怖かった。
サブリミナルも含め、
今ででこそ、映像効果に、
虚実の作為が可能なことは、
もう一般に知れ渡っておりますが、
この当時はどうだったのか。
報道の嘘を見抜くのも、
我々大衆と呼ばれる者達のつとめです。
大手ゼネコンがテレビCMを流す訳や、
本当は感染者が着用すれば効果があるものの、
実は予防にはあまり効果のないマスクを、
きちんと報道しない理由。
そして民意とされている今回の選挙結果も含めて、
テレビ局の事情ってやつも、
きちんと考えるべきことなのかもしれません。
さてそれはともかく、
野沢尚マイブームの到来を感じます。
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