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→ 「すべての美人は名探偵である」
→ 「親鸞の不在証明」
→ 「タイムスリップ釈迦如来」
→ 「タイムスリップ森鷗外」「タイムスリップ明治維新」
→ 「いろは歌に暗号 - まんだら探偵空海」
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- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/02/09
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久しぶりに鯨統一郎さんの小説を手にしました。
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- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/06/11
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このシリーズ前作と、
同じシチュエーションですが、
前作が西洋のメルヘンであったのに対し、
今回は日本昔話で物語が展開します。
一人称"僕"工藤は、前作では警察官でしたが、
今回は退職して私立探偵になったようです。
日本酒をワイングラスに注ぐようなバーに集う、
この"僕"と、同い年の友人、
そして同世代のマスターが、
毎夜、与太話を繰り返しています。
それを奥のスツールで聞く、
深窓の令嬢大学院生、桜川東子。
毎編、このオッサン達三名の、
・アニメ
・映画
・スポーツ
・時代劇
・テレビドラマ
・お笑い
・フォーク
・ラジオ
等の、思い出話、薀蓄話から始まって、
"僕"が抱えている事件にと展開し、
これを桜川が日本昔話に喩えて、
事件解決のヒントを紡ぎだします。
日本五大昔話ともいわれる、
・桃太郎
・カチカチ山
・さるかに合戦
・舌切り雀
・花咲爺
に、加えて、
・浦島太郎
・一寸法師
・こぶとり爺
の、前八篇。
ネタバレになるので、
詳しくは書きませんが、
いずれも、なるほどと唸ってしまう、
鯨統一郎さんならではの面白い歴史観。
このバーのスタイルも、
鯨さん、お手の物の形式で、
大変楽しめる作品でした。