西國三十三所順打ち巡礼記

旧・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】

「浦島太郎の真相〜恐ろしい八つの昔話〜」 (光文社文庫)


→ 「鬼のすべて」
→ 「すべての美人は名探偵である」
→ 「親鸞の不在証明」
→ 「タイムスリップ釈迦如来」
→ 「タイムスリップ森鷗外」「タイムスリップ明治維新」
→ 「いろは歌に暗号 - まんだら探偵空海
→ 「邪馬台国はどこですか?」
→ 鯨統一郎プチマイブーム
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浦島太郎の真相―恐ろしい八つの昔話 (光文社文庫)

浦島太郎の真相―恐ろしい八つの昔話 (光文社文庫)



久しぶりに鯨統一郎さんの小説を手にしました。



九つの殺人メルヘン (光文社文庫)

九つの殺人メルヘン (光文社文庫)




このシリーズ前作と、
同じシチュエーションですが、
前作が西洋のメルヘンであったのに対し、
今回は日本昔話で物語が展開します。
一人称"僕"工藤は、前作では警察官でしたが、
今回は退職して私立探偵になったようです。
日本酒をワイングラスに注ぐようなバーに集う、
この"僕"と、同い年の友人、
そして同世代のマスターが、
毎夜、与太話を繰り返しています。
それを奥のスツールで聞く、
深窓の令嬢大学院生、桜川東子。




毎編、このオッサン達三名の、
・アニメ
・映画
・スポーツ
・時代劇
・テレビドラマ
・お笑い
・フォーク
・ラジオ
等の、思い出話、薀蓄話から始まって、
"僕"が抱えている事件にと展開し、
これを桜川が日本昔話に喩えて、
事件解決のヒントを紡ぎだします。




日本五大昔話ともいわれる、
・桃太郎
・カチカチ山
・さるかに合戦
・舌切り雀
・花咲爺
に、加えて、
・浦島太郎
一寸法師
・こぶとり爺
の、前八篇。




ネタバレになるので、
詳しくは書きませんが、
いずれも、なるほどと唸ってしまう、
鯨統一郎さんならではの面白い歴史観




このバーのスタイルも、
鯨さん、お手の物の形式で、
大変楽しめる作品でした。





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