国指定史跡 日光山内
旧別格官幣社
祭神 徳川家康公・豊臣秀吉公・源頼朝卿
321-1431 日光市山内2301
公式サイト http://www.toshogu.jp/
→ 上野東照宮
→ 船橋東照宮
→ 芝東照宮
→ 「東照宮」関連の記事
日光といえばやはり、
世界遺産ともなっている、
日光東照宮、日光二荒山神社、
そして日光山輪王寺の二社一寺。
明治の神仏分離前は、
神仏が混然となっていたようですが、
明治政府とすりゃあ、
そこは家康を祀る東照宮だもの、
神仏分離令により、
いろいろ複雑な事情があって、
今もそれぞれでいろいろと揉めているみたい。
まずは二社一寺では一番歴史の浅い東照宮へ。
歴史的な背景を書いてしまうと、
一日の文字制限を超えてしまうもので、
そちらは公式サイトと下のウィキをご覧ください。
さてまずは鳥居の前の石段です。
石段は手前が広く奥が狭い、
遠近法を利用しています。
重文の石鳥居は鎮座翌年の、
元和四年(1618)黒田長政の奉納。
九州から船で運ばれた石材は、
小山から人力で運ばれたとか。
「黒田筑前守藤原長政」銘があります。
五重塔も当然重文で、
元は慶安三年(1648)、
酒井忠勝の奉納ですが、
文化十二年(1815)に火災で灰燼に帰し、
文政元年(1818)に酒井忠進の再建。
若狭小浜藩の初代藩主が建て、
十代目が再建したという壮大なリレー奉納。
これまた重文の表門こと仁王門。
阿吽の金剛力士は完全に仏教のもの。
陽明門の風神雷神は神仏分離で、
輪王寺管轄の大猷院の、
二天門に移設したそうだけど、
これはなんでこちらに残ったのか。
表門をくぐると右手と正面、左手に、
絢爛豪華な下神庫・中神庫・上神庫の三神庫。
当然ながらこれも重文。
そしてその向側に少し質素な神厩舎。
元々はご神馬をつなぐ厩ですが、
ここでは「見ざる・言わざる・聞かざる」の、
「三猿」がとても有名。
これって自分の戒めのことではなくて、
子供を育てるための極意とか。
はい、これも重文でござる。
さて、鳥居の手前左は輪蔵。
石段の上には同じような楼閣二つがありますが、
実は右が鐘楼、左が鼓楼なんです。
この左の鼓楼の奥が、本地堂。
本地垂迹では東照大権現こと徳川家康は、
阿弥陀仏の化身とされていることから、
ここに阿弥陀如来と、
十二神将を祀るお堂があるんです。
どうやらここは揉めごとの一部で、
そんで、こちらの管理は輪王寺。
俗っぽいお坊さんが有名な鳴龍を利用して、
お守りを売りつけようとしていますから要注意。
鐘楼、鼓楼、本地銅の石段の下の右側、
「藤原朝臣政宗」銘、
伊達政宗奉納・南蛮鉄灯篭があります。
わざわざポルトガルから鉄を輸入して、
ガンバって奉納したものの、
鉄だものこの通り錆ちゃった。
政宗のうっかり鉄灯篭とも呼ばれています。
さて今や日光の象徴でもある、
日暮の門こと、国宝・陽明門は、
残念ながらご覧の通りの改修中。
しかし改修中ならではで、
寛政十年(1798)の、
215年ぶりの封印解除、
「大和松岩笹巣篭鶴」を間近に観れます。
さて陽明門をくぐり、左手奥が神輿舎。
神輿三基は、こちらの現在の祭神三柱。
左から武家の棟梁・源頼朝、
中央・当然、徳川家康、
そして右がなんと徳川家に子孫を滅ぼされた、
かつての一応の主君・豊臣秀吉。
この祭神も明治政府のゴリ押しと想像。
さて国宝の唐門と御本社。
こちらも改修中ですが、
ホント御本社の内部は素晴らしいの一言。
しかし写真撮影の禁止は残念デス。
さて御本社右側から奥宮に向かう、
参道の手前・坂下門にこの有名な小さな木像。
伝・左甚五郎作の国宝・眠り猫。
実は猫が本当に寝ている姿とは異なり、
両足がそろっていて、
少し前のめりのもなっているそうで、
目をつぶっているだけではないかと。
裏には、スズメが遊ぶ姿も、
いろいろな"含み"を感じさせます。
さて一応、家康の遺体を、
久能山から改葬したと云われている、
家康の墓所である奥宮に向かう参道。
すべて一枚岩の石段は、
全く弓状になっておりません。
手すりも大きな板の石材を、
くり抜いて彫られています。
これはホント、圧巻。
奥宮鳥居をくぐると、
左には朝廷から贈られた御宝蔵。
奥宮社殿は豪華であるものの、
黒いシックな装い。
まぁ一応、ここはお墓だもの。
この日光山の山頂の一番奥に、
鋳抜門がありその中に柩の上の御宝塔がありますが、
今はぐるりと周回廊が設けられていて参りが可能です。
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