映画「グリーンブック」

公式サイト https://gaga.ne.jp/greenbook/








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今年の第91回アカデミー賞で、
作品賞、助演男優賞脚本賞と、
三部門でオスカーを獲得した、
「グリーンブック」を、
遅ればせながら観て来ました。





【公式】『グリーンブック』3.1(金)公開/本予告





「グリーンブック」とは、
アメリカがまだ公に、
有色人種を差別していた、
ジム・クロウ法のあった時代に、
自動車で旅行をする、
アフリカ系人種を対象にした、
ガイドブックのこと。
1962年(昭和三十七年)に、
アフリカ系アメリカ人の、
クラシック&ジャズピアニストである、
ピアニスト、ドン・シャーリーが、
南部を回るコンサートツアーに、
後に俳優・作家となる、
イタリア系アメリカ人の、
トニー・ヴァレロンガを、
運転手兼ボディガードに雇った、
実話を元にして作られた、
伝記コメディ映画です。
アメリカ映画の「真実の物語」が、
いつもいかに脚色されているかは、
自分が事前に知っていた知識も、
鑑賞後に調べた事実も、
"嘘八百"なのは慣れっこですので、
その辺は差し引いて鑑賞しましょう。
ただこの作品の共同脚本・製作の一人は、
トニー・ヴァレロンガの息子である、
ニック・ヴァレロンガが務めています。







映画『グリーンブック』スペシャル映像







自分が生まれた、
わずか五年前(昭和三十九年)
1964年公民権法制定まで、
アメリカでは公に有色人種が、
差別されていたことは、
知識としては知っておりますが、
果たしてそれが、
北部や南部での差や、
イタリヤ系、ユダヤ系、
東洋系の差別の度合いなどは、
ワタシには知るべくもなく、
自分自身は西洋圏の施設で、
差別らしき扱いを、
一度だけ受けたことがありますが、
後で思い出し気付いたもので、
怒りすら沸かなかった...。
アメリカのテレビドラマを観ると、
その人口比率に応じて、
様々な人種や宗教、
性的マイノリティの方々が、
多種多様に出演しますが、
実際の生活での構成や扱いとは、
かなり異なっていると聞きます。
この映画に関しても
同じく作品賞にノミネートされていた、
「ブラック・クランズマン」の、
スパイク・リー監督や、
ブラックパンサー」の、
主演チャドウィック・ボーズマンも、
またドン・シャーリーの遺族も、
アフリカ系の方々の多くは、
不快、不満をあらわにしたとか。
要するに白人が制作した、
所謂「白人の救世主」的作品だ、
と、いうNO!であるかと思います。




→ 映画「ボヘミアン・ラプソディ」 - 新・元【東京】江戸御府内八十八ヶ所順打ち巡礼記【遍路】





たまたまココ最近観た二作が、
ボヘミアン・ラプソディー」と、
やはり人種差別を絡めた、
実在のアーティストを扱った作品ですが、
この映画は人種差別の歴史と時代を、
その土台にはしているものの、
それがメインテーマではく、
そのノンフィクションでもありません。
その馬鹿げた差別を蔑みながら、
この時代に芽生えたとされる友情、
そして音楽を楽しむ、
コメディ映画なのです。
エンターテイメント作品として観れば、
脚本の起承転結はしっかりしていますし、
俳優の演技、演出は素晴らしく、
ラスト近くの酒場での演奏などは、
ボヘミアン・ラプソディー」の、
ラストシーン同様に感動してもうた。
最近のオスカー作品賞の中では、
かなり好きな作品の一本にあがります。






→ makotojinreiの映画百選





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