香取神宮 〜飯篠長威斎墓〜

地球は丸い

下総国一宮
祭神 経津主大神
287-0017 香取市香取1697
公式サイト http://www.katori-jingu.or.jp/




義母が「銚子電鉄に乗ってみたい。」
と、言っていたとか。
私もちょっと興味があるので、
みんなで早速行って見ましょう。
坂東三十三観音巡礼で、
銚子はすでに二年前に行っています。



→ 【坂東第二十七番】飯沼山 円福寺(飯沼観音)




今回はずっと気になっていた、
我が下総の国の一ノ宮、
この香取神宮からお参りしてみましょう。



まずは予備知識。
香取神宮といえば、
その名の通り「神宮」を名乗ることを許された、
数少ない神社の一つです。
「ザ・神宮」「大神宮」は、
八百万の神の頂点、天照大神を祀る、
伊勢神宮」とその分社に他なりませんが、
明治に至るまで、
他に「神宮」を名乗れたのは、
こちらと「香取神宮」と、
茨城県は、常陸国一ノ宮「鹿島神宮」のみだったのです。




なお蛇足ですが、明治以降は他の神社にも「神宮」を名乗ることが許されました。
参考 → 神宮 - Wikipedia





つまり、天照大神が、国を治めようと、
出雲のだいこく様こと大国主神(おおくにぬ しのかみ)の元へ、
差し向けられた武闘派の二神が、
こちらの経津主神(ふつぬしのおおかみ)と
鹿島神宮武甕槌大神(たけみかづちのかみ)なんです。
この二神は、出雲国に着くと、
十握剣(とつかのつるぎ)を抜き突き立てて、
大国主神を脅し(?)て、国を譲り受け(?)、
天照大神の元へ復命しました。
ですから、今でも武術の神様なんですよ。
ドリフのコントで剣術道場ネタをやるときは、
必ず、道場に「鹿島神宮」「香取神宮」の、
掛け軸が二つが並べられていました。






要するに、「伊勢神宮」を「水戸黄門」とすれば、
鹿島神宮」と「香取神宮」は「助さん」「格さん」、
「釈迦如来」なら「文殊菩薩」と「普賢菩薩」、
阿弥陀如来」なら「観音菩薩」と「勢至菩薩」、
薬師如来」なら「日光菩薩」と「月光菩薩」、
清水次郎長」なら「大政」「小政」、
ウルトラセブン」なら「ウインダム」と「ミクラウス」・・・、
・・・のようなものなのです。(後半はかなり怪しい。)
大鳥居  
大鳥居前では遊戯王のカード売りの露店が、
孫に甘い、おばぁちゃんの財布から、
1500円をせしめることに成功しました。(お義母さん、すみません。)
石鳥居  楼門
石鳥居は平成十年(1998)のもの。
楼門は元禄十三年(1700)の重文なんですが、
掲額は東郷平八郎の書なので要チェックです。
拝殿 本殿裏 
この正面の拝殿と、その奥の本殿ですが、
実はそっくりに作られていますが、
本殿は楼門と同じく元禄十三年(1700)造の重文なんですが、
拝殿は昭和十五年(1940)に皇紀二千六百年を記念して建てられた、
新しいものなんです。
元の拝殿は、現在の拝殿の向かって右手にある、
祈祷殿がそれに当ります。
元々はこちらも伊勢神宮と同じように、
式年遷宮大祭として、20年に一度建替えられていたんですって。
巡洋艦香取の錨 
巡洋艦香取の錨です。
ご神木 
ご神木は巨大です。
境内には大正天皇が皇太子時代に植えられた、
お手植えの松もあるんですが、
もうすぐ百年になるというのに、
まだまだヒヨっ子って感じでした。



さて宝物殿。
写真撮影禁止という掲示がなかったので、
失礼させていただきました。
軍艦香取のご紋章 
これは軍艦香取の艦首の菊のご紋章です。
失礼ですが、カビの匂いに満ちています。
古瀬戸狛犬
250円切手にも使われている、
こちらの阿吽の「古瀬戸黄釉狛犬」は、
とってもユーモラスですけど、
完成度は高いです。
国宝の御神鏡 
そして「国宝」のご神鏡、「海獣葡萄鏡」。
これと似た鏡は、実に色々な博物館で目にしますが、
この緻密な工芸とバランスは、
似ている他とは比べ物になりません。
役者が違いますね。
護国神社   奥宮 
ちょっと奥に歩かなくては行けない、
末社の「護国神社」や、
摂社の「奥宮」は、誰もお参りしていませんでした。
要石 
これは「要石」。
この石は深さ幾十尺に及ぶそうで、
ミステリースポット大好きな水戸黄門が、
貞享元年(1684)に訪れて、掘らせてみたものの、
結局根元まで辿りつけなかったという伝説が残ります。



さて香取大神。
武闘派らしく、お供え物も豪快です。
なんと大饗祭というお祭りには、
鴨を丸々一匹を、大根を土台に使って、
まるで飛んでいるような形に整え、
背中にその血の滴る内臓を載せるとか・・・。



怖ぁ〜。




また、こちらの「香取神宮」も神道分離までは、
仏教と深く結びついていたようです。
神社の公式サイトからはまったく無視されていますが、
奥宮のすぐ近くに「天真正伝香取神道流創始者
飯篠長威斎こと、飯篠家直の墓があります。




→ 飯篠家直 - Wikipedia




飯篠長威斎墓  飯篠長威斎墓裏 





カッターの刃を折ったかのような石の後に、
宝篋印塔の一部のような石が置かれています。





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