天開山 大谷寺 (大谷観音・平和観音) その二

国指定特別史跡 大谷摩崖仏
宗派 天台宗
本尊 千手観世音菩薩
321-0345 宇都宮市大谷町1198

 



【坂東第十九番】天開山 大谷寺 (大谷観音) → その一





大谷寺  大谷寺境内



さてお次は大谷寺です、
ワタシも坂東三十三観音でお参りして以来、
七年ぶり三度目の参拝。
大谷石凝灰岩層の洞穴内に堂宇を配する、
日本屈指の洞窟寺院です。




大谷観音  大谷磨崖仏



本尊の大谷観音は、
凝灰岩の岩壁に彫られた、
丈六(約4.5m)の千手観音で、
弘仁元年(810年)に、
弘法大師空海が刻んだとされていますが、
最近の研究では、
バーミアンの石仏と共通点が多いので、
作者はアフガニスタンの僧侶でないか?
とも、云われているとか。
本尊の左手先の脇堂には、
釈迦三尊、薬師三尊、阿弥陀三尊があり、
制作年代はそれぞれ異なりますが、
併せて「大谷摩崖仏」として、
国の特別史跡重要文化財に、
二重指定されています。



縄文最古の人骨  弁財天





またこの大谷寺の周辺は、
縄文時代の人の生活の痕跡がある、
「大谷岩陰遺跡」で、
昭和四十年(1965)、
大谷摩崖仏防災工事中には、
お堂下約150cmより、
約11,000年前の、
縄文最古の人骨が出土され、
この宝物館に提示されています。
さて宝物館を出て、
弁天池の回りをしばらく散策した後、
大谷寺を後にしました。




平和観音へ向かう  平和観音




大谷寺の南の大谷石石切り場跡に
あくまで大谷観音のお前立として、
この巨大な平和観音があります。
大東亜戦争の戦死没者供養と世界平和を祈り、
総手彫りで昭和二十三年(1948)から、
六年をかけて昭和二十九年(1954)に完成、
昭和三十一年(1956)に開眼したもので、
全長は88尺8寸8分(26.93m)なんだとか。